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発行日時
2017-8-22 11:27
見出し
ソエマツ川南西面直登沢→ソエマツ岳→中ノ岳ノ沢→中ノ岳
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ソエマツ川南西面直登沢→ソエマツ岳→中ノ岳ノ沢→中ノ岳(沢登り/日高山脈)日程:2017-08-13〜2017-08-16メンバー: gt2010 goshimaコース状況/その他周辺情報:元浦川林道はゲートで通行止め。神威山荘までの林道は8/21から通行止め。写真:早くも雪渓。3日目、岳ノ沢函は泳ぐ南西面直登沢出合いから小滝が適度に現れるV字ゴルジュ入口の滝V字ゴルジュ珍客Co700テンバテンバから先V字渓谷が続くCo810出合いの滝CS滝が見えた所で沢に戻り、直登するCo900の滝、これは捲いた。シビレた10mスライダーF左股の滝を右岸直登する。ザイル40m。あとはひたすらシャワー空身で水流直登した滝詰め雪渓の残骸も幾つか。北面の中ノ川へ下降ソエマツPEAKC2序盤の2段釜ゴルジュ2段目はショルダーして側壁をA1で突破中盤は雪渓対処が核心。捲きも概ね悪い。渋いトラバースヌメリがとても悪い。最終日朝。夜通し震えた。終盤核心のゴルジュ入口入水テンバ前の大雪渓濡れた薪を集め、C3。稜線で初めての青空。ペテガリのシルエット?中ノ岳PEAK!ニシオマナイ川の下降。Co950岩壁空身で突破入水終盤のヌメリトラバース滝寒い・・・感想:昨年、一昨年とお盆の休みに悪天候が重なり日高の沢から遠ざかっていた。今夏は雪渓が少ないだろうと狙ったのはソエマツ南西面と岳ノ沢の継続。沢登りにハマり意欲的に活動しレベルアップしている後輩達にも恵まれ準備山行も十分できた。人里離れた原始の渓谷、自由にラインを描ける日高の懐の深さは自分の沢登りの原点だ。今回もタープのみの焚火生活、プリミティブ装備で実践した。デルスーの様に焚火の脇で眠るのだ。8/13 曇り〜霧雨 約15℃ゲートに車を置き出発。林道歩きには丁度良い気温だ。ソエマツ南西面出合いから小滝、函が一休み毎現れ次々突破して行く。寒いが極力水線から逃げずに取り組むのが今回のポリシー。3段Fの連瀑は1段目右岸登り、水流跨いで左岸へ。2段目はトラバースラインが見えたが結局2、3段目まとめて左岸側を捲いた。この捲きが悪く、お助け紐を1箇所出した。C.S函滝を空身突破&ザックつり上げ1回、等々を経てV字ゴルジュ入口の滝に出会う。これは左岸から捲きすぐ25m懸垂でV字ゴルジュ内に降りたつ。泳いでどんづまりにある滝まで進んだあと少し戻り、右岸からどんづまり滝の上まで捲く。Co700二股の右股に少し入った所に適地を見つけC1とした。薪が豊富で尻暖まる。夕方から小雨。夜半に可愛い珍客あり。8/14 霧雨〜曇り 14℃今山行はオホーツク高気圧のおかげで天候は安定しているがずっと霧雨に包まれてぱっとしない。Co760〜810は見事なV字渓谷でC.S.滝、チムニー突っ張り系の滝が続く。Co810二股付近は雪渓の残骸があったがやはり今年は少ないようだ。出合いの直瀑を左岸からBush帯伝って捲き、直登困難に見えるナメ噴射滝の上までまとめて幾つか捲く。C.S滝が見えた所で草付きを伝って沢身に戻る。このC.S滝を突破した所で西さんに黙祷。水流突っ張り滝が続き、Co900の滝に出合う。ここはテンバの記録があるが、今は平地は無くガレていて泊まるのはツラそう。この滝は左岸ルンゼから悪い捲きでBush伝ってすぐ沢に降りる。Co950沢が右に屈曲する10mスライダー滝をザイル出して直登。(高橋)落ち口でデッド気味の足突張り。延々V字渓谷内を進みCo 980m二股の40mFは右岸からザイル出して直登(五島) 次のCS滝は高橋が空身で直登、ザックつり上げ。あとは特に難しい滝は無く、V字チムニーをひたすらシャワークライムして高度を稼ぐ。凄い俯角で谷が見下ろせる。詰めは薄い薮漕ぎでコルに出、ソエマツ山頂へ。Peakから北面へシカ道辿って降りて行くとすぐに岩盤の沢型に出た。下り易いキレイなナメで快適。Co1150から大崩壊地形となり伏流しCo650までほとんどガレ。快適テンバを発見し早めにC2とした。気力も充実し翌日岳ノ沢に入ることに決め、腹いっぱい食べて酒飲んで寝る。山はずっと霧の中。8/15 曇り〜霧雨 14→12℃未明からラテルネ点けて出発し、夜明けに岳の沢出合いに到着。予報通り昨日よりも寒い。全ゴルジュ突破が今日の目標だ。序盤Co600付近の2段釜ゴルジュは五島志願で釜を泳いで取り付く。2段目を覗くと水量が多くとても突破出来そうにない。「側壁、ショルダーで上がって、あとはボルダームーブで・・」と五島。まずはやってみようで五島が釜に浸かり高橋が肩に立ち、側壁上部に走るリスにハーケンを浅打ちしゆっくりエイドで何とか側壁上部のホールドまで登りマントルを返しに行く。もらった!と思ったその時。セルフビレイを外すのを忘れていた事に気付き、マントル体勢から体が上がらず釜にドボン!ハーケンも抜けた。気を取り直してもう一回。今度はするする上がり上部岩壁に抜けビレイ。結局この滝の処理に1時間半かかり多いに消耗した。こいつが最も大変なゴルジュであった。この後すぐの斜瀑はヌメヌメでとても悪いトラバース。五島リードで大いに粘り最後は落ち口へ決死のジャンプ!しばらく手強いものは無く雪渓対処の中盤戦。微妙な雪渓の対処で捲いたり懸垂したりを数回。(雪渓対処で懸垂はこの日2回)終盤はCo760付近に手強い釜持ちゴルジュ。一番奥の滝がハングしていて釜に浸かってショルダーしないと厳しそう。水量も多くシビア。既に度重なるダイブで体脂肪一ケタ台の高橋は体の震えが収まらず、これ以上低体温が進むとヤバいということでゴルジュを戻って右岸から無念の高捲き。最低限の捲きにとどめ、立木で15m、30m斜め懸垂で敗退した釜滝の落ち口に降り立つ。以降の函は全て突破した。テンバ手前にデカい雪渓もあり震えながらCo850テンバに着き、濡れた薪を集めタープの下で時間をかけて火をくべる。火がついた時の嬉しさと言ったら。ここは雪渓が近くにあるので冷蔵庫の中みたいだ。吹き付ける霧に凍える。五島のザックからビールが出た。8/16 曇り〜時々晴れ夜通し焚火にあたり震えた朝。今日こそは太陽を拝みたい。テンバからは登り易い滝が延々続き、あっという間に詰めのコル。薮も薄い。シカ道と廃道の踏み跡たどり中ノ岳PEAK! 下降は、南の肩Co1370からニシオマナイ川へ降りる。30分程深い薮を漕ぐとヌメッた逆層っぽい岩盤にでた。晴れ間も出てきて太陽に感謝。Co950の岩壁帯では懸垂20mを2回。あとは河原を歩いて神威山荘に出、林道10km歩いて下山。帰りは三石昆布温泉と天政の天丼。ソエマツ南西面は高巻きのセンスが問われる沢だった。先輩のルート選びが絶妙で背中をひたすら追いかけた。自分主導だったらもっと苦戦したことだろう。中ノ岳ノ沢は予想以上にフィジカルに訴えてくる釜滝が多かった。寒さやヌメリも相まって非常に震えた。とにかく震えまくった1日だった。日高屈指の困難な沢を続けて登れて、とても楽しい山行だった。
 
 
 
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