尾根と稜線の分岐点までは、シールを着けたまま戻る。いよいよシールを外しての大滑降だ。清原ババアは、いきなり華麗な「小回り」で一気に降りていった。私は、最初は深雪に戸惑ったが、ちょっとこつをつかむと、深雪のなか、「大回り」で滑り降りることができた。初めて、滑っていて浮力というものを感じることができた。これが「パウダー」か? こんな快感を味わうことなしに、現役時代にはパウダーを斜滑降とキックターンで降りていたなんて、もったいないことをしていたもんだ。写真は私(山森)。