石橋兄が登り返すのを、一時間位待って合流すると、槍沢の登りのトレースのすぐわきを表層雪崩が音もなく流れていくのに気が付いた。雪崩の進む方向には多くの登山者が登ったり、休憩したりしている。我々は、左岸側に避難しながら、下に向かって大声で雪崩を知らせ、左岸側に避難するようにジェスチャする。最初は動きが鈍かった休憩者等も事態に気づき、避難を開始した頃、雪崩は止まった。