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切り抜き詳細

発行日時
2020-4-1 10:06
見出し
《乗鞍》猫岳・四ッ岳北面滑降
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http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2268543.html 《乗鞍》猫岳・四ッ岳北面滑降への外部リンク
記事詳細
《乗鞍》猫岳・四ッ岳北面滑降(積雪期ピークハント/縦走/槍・穂高・乗鞍)日程:2020-03-20〜2020-03-21メンバー: yoneyama macchan90コース状況/その他周辺情報:御越尾根下部、一部雪が切れ、笹地あり。だいたい雪がつながっている。写真:スキーで登行(松)松、滑降へ。「こんな滑降斜面は誰ぞに呉れてしまいたい」トラバースしながら北面斜面へ。ほおのき平スキー場、5日前に終了していたけど、雪はかろうじてあった。ひどい雪でもノコが長いとできる。美しい針葉樹林黒い岩影より、北方遠望。穂高連峰や常念が見える。風が猛烈。大山塊、乗鞍岳。事後に県道73号より撮影。(松)猫岳への急登鞍部への下降。(松)二月に登った常念岳が望まれた。(松)むしろ、(松)米山さんはとっとと降って行ってしまった。(松)ストレスはそうはなく、(松)標高2500mで登る尾根を乗鞍スカイラインが横切る。ちょうど樹林限界でアイゼンを履く。行く手は大丹生岳。・1853や2000mの台地になると、こんな素敵な針葉樹林に変わる。単独登頂者が後続した。(松)スキー場から御越尾根は、御越峠(牛首)までは立派な刈分けがある。吹きさらしの窪地には良い雪が乗っている。イグルゥ生活(松)スカイラインまであと少し(松)猫岳と猫帽子、目出帽に耳付き快調なほど。(松)イグルー二人用、所要時間40分。重くて柔らかい難しい雪だったが使える層だけを選び、供給地を広く取った。運び込めるよう入り口の梁を最後まで架けなかったので玄関高めになってしまった。気持ち良いそうだ。(松)猫岳を振り返る。雪庇がかなり発達していた。常念岳に日があたった。笠ヶ岳から穂高、霞沢猫岳山頂より四ツ岳へ。強風を避けようとあの黒い岩陰に避難。尾根の北側に雪のつながりを探しながら、地道に登る。美しい針葉樹林猫と四ツのコルから四ツ北面のトラバースに。稜線を外れると風は柔らかくなる。ざんざん降りになり、スキー場の整備車両用の簡易ハウスで降雪の納まるのを待つ。45分くらい。渡渉点。上流にも結構な氷柱が見えた。(松)御越峠(牛首)看板あり。道はここまで。快適な部屋。黒い岩影より、南方遠望。手前烏帽子岳、奥に剣ヶ峰。スキーに替える支度。四ッ岳を見上げる。美しい針葉樹林。標高2200mあたりは傾斜が急。気持ちよく高度を上げていく(松)久しぶりにフルサイズ(170センチ)のまっすぐスキー板で。重く感じる。30年モノ。トラバースしながら北面斜面へ。御越尾根入口のシンボルツリー(松)大丹生岳と除雪ポール標高1600mから先の急斜面。尾根が細くて急なほど、雪から笹が顔を出している。平湯バスターミナルまでシートラで急ぐ。笠ヶ岳が見えた。穂高を見下ろす樹林帯入り口舗装路に這い上がる(松)ほおのき平スキー場、5日前に終了していたけど、雪はかろうじてあった。(松)感想:乗鞍岳にはたくさんの山頂があり、最高峰以外を目指した未発見の尾根ルートを探していた松。猫岳、四ッ岳に至る御越(みこし)尾根は、ひょろひょろと伸びる長い尾根で、途中の台地はさぞや針葉樹林の楽園だろう、と目星。これは図星だった。下降の四ッ岳北面は、スキー好きの人には結構人気のパフパフ斜面で近年は結構記録が多いようだった。  * * *一日目松本から平湯は、新型肺炎世相のさなかも通常通りバス便が運行していてありがたい。片道2000圓ほどで1.5時間、改めて便利だと知る。平湯峠を越える各駅停車高山行に乗り換えて、ほおのきスキー場で松と待ち合わせ。スキー場は雪不足で先日閉店したところだが、雪は十分。中国人観光客が絶えてしまって、そのせいもあるのだろう。ゲレンデをゴシゴシ上がっていくと、雪が猛烈に降り始めた。ちょうど整備車両用の簡易駐車ハウスがあり、そこで納まるのを待つ、40分くらいか。スキー場最高点の先、林道並みの刈払が細い尾根上に伸びていて、楽できた。御越峠を過ぎ、急斜面になると笹が出て、シールワークが問われる。秀岳荘の貼り付けシール+170センチカーブレス板なので結構苦戦もするが40年来のヤブ登りテクで前進する。雪は降ったりやんだり。2000m台地は想像通りの楽園で、早速イグルーを建造し火を焚く。イグルーに適した雪とは言えないが、こういう場所でのコツも会得している。長いノコを使い、ブロック供給地を、広く周りから取ればよいのだ。ヨッパらって窓塞ぎを適当にして寝たので、やはり寒かった。ナポリタン大盛り。ブラックニッカ黒瓶。二日目マルタイラーメン餅入りビタミンちくわ三本煮込み。無風快晴、星燦々の朝。美しい針葉樹林はずっと続き、傾斜が強くなる。上部はスキーでずり落ちる歩みが増えてきて、樹林限界と同時にアイゼンに替える。ちょうど乗鞍スカイラインが合流する。展望が開け、ホウボウが見えた。西の方はくすんでいるが、白山連山もよく見えている。風が強く、猫耳目出帽に替える。スキーを背負うと、重い。風も受け、離陸しそうなときもある。猫岳山頂にて握手、すぐに100mほど先の岩陰に向かう。風も強いし、レアな山頂も踏んだから四ッ岳はカットする。北斜面へトラバースして行くことにする。さいわい、視界は無限大だ。北面の樹林帯以上のところは、硬い面に粉雪が乗り、ターンも軽やかに延々滑れた。快適滑走だ。樹林に突入すると、やや樹の密度が高く雪も重いが、傾斜があるのでぐいぐいと高度が下がる。・1841あたりから多くの日帰り往復トレースに合流する。広い尾根だから上部では、あまり重なっていなかったようだ。下になってくると、雪が重く、ヤブも多く、細かなターンが厳しくなり、相変わらず傾斜が強いので、最後は重荷の横滑りでかなり消耗した。よくこんなエラいところ登ってくるなあという印象。渡渉点で日帰りの二人組と話したら、3年ほど前イグルー講習会でご一緒したツブラヤさんだった。この北面ルート、トレースも結構多く、ネコ山頂付近でも遠くに一人見かけた。渡渉点から左岸に移り、踏み跡をたどってキャンプ場裏まで。スキーをたたんでいたら、松本行きのバスが目の前を通過し平湯温泉へ。平湯温泉で10分くらい停まっているので、間に合うかもしれないと、急いで松と別れて徒歩7分で後を追う。3:50発のバスが遠くに見えたのが49分。諦めつつ停車場に走ると53分。なぜか発車せずラッキー。少し遅れたので待っていたとのこと。トイレにも行ってきてくれていいですよと優しいお言葉もあり、お手洗いの水をがぶ飲みもできた。松本まで1.5時間とは、近いと思う。昔は無かった安房トンネルのおかげだ。ダッシュしたので、ストックを忘れてしまった。 地図で顕著な尾根から山頂へと向かうその合理的ラインの行く先は王国・乗鞍岳の数ある山頂の一つ、猫岳だった。猫岳! 久手川と池之俣御輿谷の両沢に挟まれ絞られたその御越尾根上には目障りな黄色ペンキもピンクテープも赤布も一切無く、降り積む雪を載せる無垢な針葉樹林の森を歩いていると、我々の育った北海道・十勝大雪の山を歩いているかのような錯覚を覚えた。 これまでの記録未見が不思議な程の好ラインに思う。見出した年明けからどうしても行きたかった山行だったので事後、深く満足した。
 
 
 
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