ログイン   :: お問い合せ :: サイトマップ :: 新着情報 :: おしらせ :: 
 
 
メニュー
 

切り抜き詳細

発行日時
2021-8-9 6:01
見出し
荒川 中俣沢
リンクURL
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3427554.html 荒川 中俣沢への外部リンク
記事詳細
荒川 中俣沢(沢登り/朝日・出羽三山)日程:2021-07-22〜2021-07-24メンバー: Kashiken imuraコースタイム:コース状況/その他周辺情報:1日目(8.5h):大石橋(6:30)玉石沢出合(8:00)曲滝(11:15)綾滝(13:00)3段10m滝手前=C1(15:00)大石橋から登山道を使用して、玉石沢出合まで。途中4か所のつり橋はだんだん細くなっていき、高さが上がっていく。最後の橋は靴幅しかなく、ワイヤーの上を歩くものだった。玉石沢出合手前の小さな沢型地形から降りて荒川に入渓。曲滝までは平凡な河原がしばらく続く。地図上のゴルジュ地形から雰囲気が変わる。出てくる小滝はいずれもボルダリング的なムーヴを要求されて面白い。曲滝は左のルンゼから巻く。途中垂壁を4mほど登るところが難しい。残置ピンと草を利用して登る。終了点には比較的新しい残置ピンが1本あった。終了点からもやや急なので、さらにザイルを伸ばして安定したところまで。沢床に戻り、しばらく進むと綾滝。高さはないが、登るのは難しく、左側の急な草付きスラブを巻くように登る。中間支点がなかなか取れない厳しい登攀となる。綾滝の後はちょい泳ぎの先に長い淵がありその奥に3段10mの滝。左壁から登るとのことだったが、ルートが見いだせず、右往左往する。ちょい泳ぎの手前のルンゼから高巻きできそうな可能性を確認したのちに、時間も迫ってきたので、高巻き開始地点の河原でC1とする。増水には耐えられないが、比較的快適なテンバ。2日目(10.5h):C1(8:00)大滝(10:15)東俣沢出合(12:00)中俣沢出合(15:00)Co1250付近二股=C2(18:30)前日の疲れと2日目の行動時間は当初短めだったため爆睡。起床後、目と鼻の先にある3段10m滝下の左壁登攀の可能性を再度探す。長い淵を泳いで函の奥を見渡すもやはりワンポイントが難しく、戻って高巻きを選択する。高巻きは岩壁にぶち当たるまで高度を上げてそこからトラバースした。滝の落ち口を目指して下ると絶妙なところに降り口があった。沢床に戻り、少し進むと巨大な雪渓が見えた。右側から雪渓に乗って超える。西俣沢は出合から滝がかかり、上部も険悪そうな様相であった。大滝は右から大高巻きで超える。急な斜面をブッシュをつかみながら上がり、トラバースするとルンゼがある。ルンゼ内には懸垂下降点の残置ハーケンがある。ぼろぼろのシュリンゲで20m×2の懸垂。ガイドブックでは30m×2の懸垂とのことであったが、実際には20m懸垂×2であった。中俣沢出合は明るい出合で、快適なテンバ。本来であればここでC2の予定であったが、明日のことを考え、悪いビバーク覚悟で少しでも進むことにする。Co970付近から沢が狭まり、小滝が連続する。途中左からの悪いスラブをトラバースする滝も現れ、ザイル出す。Co1080付近の20m滝の手前から雪渓に乗る。この滝はCo1080の二股の右股の沢を登って超えるが、地図読みを間違えて、その右股の沢を登ってしまい、1時間ほどロスした。右股の沢から戻り、クライムダウンで本流まで。Co1130の二股を、右にとり中俣沢へ。中俣沢は出合に10m程度の滝をかけているが、雪渓がかかっており、登らずに落ち口まで。その後も、雪渓は断続的に出てきて、一カ所崩壊しているせいでシュルンドの中に入って降口を見つけたものもあった。また途中で1つの雪渓の下をくぐったが、くぐる途中に小滝が出てきて焦る。やはり雪渓くぐりは生きた心地がしない。再び5mくらい上に架かった雪渓に右側から取り付こうとするが、土がのっかった微妙なスラブ登攀になり、さらに雪渓と岩壁の隙間があるせいで雪渓に乗れず、一旦ルンゼでピッチを切り、後続に乗口を探してもらうと、数メートルのトラバースの先に何とか雪渓の上に乗ることができた。ほっと一息も束の間、雪渓は先に見える15m程度の滝を前ですっぱり切れ、行ってみると両岸に良い降り口がない。かろうじて、幅50センチ程度の心許ない雪渓の溶け残りが滝の右岸に隙間を開けて接しているだけだった。時間も遅く、夕立が強くなるなかパーティに悲壮感が漂い始めるが、決死の覚悟で雪渓から岸壁の約1.5mを飛び移った。落ちたら5mほどフォールするか、雪渓の中で宙づりになっていたため、これがこの沢の核心であった。何とか右岸から滝の落ち口上まで。そこから泥壁の急斜をクライムダウンして滝の落ち口まで。つるつるの泥壁のため後続はずり落ちたが下に置いたザックのおかげでけがをせずに済んだ。少し進んだ二股を整地してC2。久しぶりのビバークらしいテンバであった。小雨も降っていたため、焚火をしなかった。虫の鳴き声を聞きながら就寝。明るい満月の夜。3日目(10h):C2(5:00)中岳東側の支尾根上(7:00)主稜線上夏道(7:30-8:00)大朝日岳(8:30-9:00)大石橋(15:00)C2の二股から巻くように本流に戻る。朝一には厳しい微妙な小滝が出てくるが、お助け紐などで対処する。そのあとはやはり崩壊した雪渓が現れた。15mほど下をくぐり、その後の崩壊した雪渓は登りやすいところを選んで登る。この雪渓がいやらしい感じで残っていたらかなりシビアだったと思われる。雪渓の超えた先にある7mのチムニー滝はガイドブックの写真で見るほど大きくはない。チムニー内を登るが、左壁のホールドは豊富でこれまでの滝に比べたら快適な登攀であった。右壁も登れるとのことであったが、ホールドが細かく、かなり難しそう。あとは源頭の沢を詰めて、稜線まで。右股を詰めてしまったため、藪漕ぎがやや長くなってしまったが、問題ないレベル。あとは大朝日岳を経由して駐車ポイントの大石橋まで、蝉の合唱を聞きながら暑くて長い登山道を下る。写真:
 
 
 
Copyright © 1996-2024 Academic Alpine Club of Hokkaido