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発行日時
2022-4-12 8:38
見出し
剱岳 小窓尾根白萩川側フランケ〜チンネ中央チムニー〜早月尾根
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剱岳 小窓尾根白萩川側フランケ〜チンネ中央チムニー〜早月尾根(アルパインクライミング/剱・立山)日程:2022-04-02〜2022-04-07メンバー: Takenaka2017 nrtk7写真:2pめbクラック?よくわからないけど適当に登った。3p目フォロー。中央バンドより白萩川をつめるイグルーチンネへ。チンネ全景。本峰へ小窓ノ王からはバックステップ側壁の氷はラインを選び放題。池ノ谷ガリーをつめる。結構急。4p目。雪壁。朝日稜線に合流。ここはザイル出してもよかった先行パーティーの右の氷を登った。3p目。左のベルグラが正規ルートだが今回はかなり厳しかった。一本右の凹角へ。ピークから後立山4pめチンネピーク中央チムニー2p目。むずい。4p目は正規ルート復帰を諦めバンドトラバース。左方ルンゼ1p目。3p目。ドライに見えるがホールドやクラックにはベルグラが詰まっており厄介。ぴーしゃ最終ピッチのヴィクトリーロード。小窓尾根とイグルーピー写感想: WCMに参加することになり、本州へ行く機会が出来たので、ずっと登りたかった剱岳に登ることにした。この時期はガリーに氷が張り、快適なアイスクライミングができるとのことで、小窓尾根の白萩川側フランケの氷を6日分の食料燃料を背負って登攀、そのまま小窓尾根を登ってチンネの左方ルンゼか中央チムニーで快適アイスクライミングをして〆に本峰乗っこして早月尾根下山という計画で出発。4/2 快晴 成田の得意技寝坊により出発遅れる。車は伊折のゲートまでで、そこからは除雪された道路を歩く。小一時間の歩きで馬場島まで。ここで常駐されている富山県警山岳警備隊の方に挨拶をした。馬場島からは除雪は入っていないが、雪は締まっておりツボで問題なくサクサク歩ける。スノーシューは重いので置いていくことにした。タカノスワタリ手前で、サングラスを車に忘れた竹中が車に取りに戻ることになったので、ここにテントを張って泊まることにした。4/3 晴→雪 暗い中出発。タカノスワタリ手前の未完成橋を渡って左岸へ。そのまま雪で埋まった谷を歩くことでタカノスワタリは楽に通過できた。新調した靴が合っていないのか成田の足が痛みペースが上がらない。三ノ又台地に先行パーティーのテントがあった。下部岩壁の氷はほとんど終わっていたが、少し進んだ4ルンゼには、5本ほどの氷が。一番上流側の氷に先行パーティーが取り付いていた。2ルンゼも覗いてみたかったが、荷物重いしとっとと登ってしまおうということで4ルンゼの先行パーティーの一本右の氷を登る。リードは成田→竹中のつるべ。1p 45m 80°までの氷を登って傾斜が落ちたところの岩でビレー。2p 50m 傾斜の緩い氷と雪田を登り灌木でビレー。3p 100m コンテで雪田。上の氷の基部まで。4p 60m 一部80°くらいの氷を登って傾斜の落ちたところのスクリューでビレー。5p 70m コンテで急な雪田を登り右岸の壁の下のテラスまで。 ここでザイル登攀装備をしまい急な雪壁登りを1時間程で小窓尾根のドームを過ぎたあたりに合流。疲労感がカシンリッジのジャパニーズクーロアールを登ったときのそれをマイルドにした感じだった。まだ進められる時間だが、ペースやパーティーの士気を考慮してここで泊まることにする。イグルーを作り始めると雪が降り出し、やっぱり進まなくてよかったと話す。4/4 雪? 高圧部と高圧部の間の気圧のコル?みたいな感じであまり天気良くない予報だったので停滞を決め込んで爆睡。だがイグルーの天井から差し込む光が明るかったので意外と天気良かったのかも……。4/5 晴 小窓尾根を行く。結構急な雪壁をトラバースしたり登ったり。一箇所岩のセクションでザイル出したほうが良かったところもあったが、結局ザイルは一度も出さずに北方稜線に合流。小窓ノ王やチンネが見えてテンション上がる。小窓ノ王からの下りは池ノ谷側からバンド状の急な雪壁をクライムダウン。結構急なので少し緊張した。三ノ窓にザックデポしてチンネ偵察に行く。期待していた左方ルンゼと中央チムニーには全く氷がない。左方ルンゼにはうっすら白いものがついているが、アイスクライミングという感じではなさそう。結構時間あるのでとりあえず今日左方ルンゼを登ってみることに。下部からルンゼを20m程登って取り付き。1p 45m 竹中 ベルグラと雪のバンド状からルンゼを左に回り込み雪壁を登り岩でビレー。2p 20m 成田 雪壁と緩い氷を登ってビレー。3p 30m 成田 ここから左方ルンゼがスタートするようだが、正規ルートはベルグラで覆われたハングでかなり厳しそう。正規ルートの右隣のベルグラ凹角を登るが、こちらも僅かな氷にフッキングしたり雪をほじくってシビアなフィンガージャムだったりで普通にむずい。正規ルートの右のバンド状に這い上がってビレー。4p 40m 竹中 左にカンテとフェースをトラバースすれば正規ルートに復帰できそうだが、プロテクションはたまにある残置のみになりそうでやばそう。また、正規ルートの方を覗き込むとその上にもベルグラ垂壁やハングが見えたので左方ルンゼの登攀は諦めることに。バンド状を更に右にトラバースし、おそらくT3をのっこして更にバンド状をクライムダウンして下部中央壁ベルニナルートの取り付きまで。 ベルニナルートはハングしたOWでかなり悪そう。今日はもう時間的にトップアウトできそうにないので残置ハーケン×3に新しく捨て縄かけて懸垂で降りることに。チンネ手前の岩陰に風を避けられる平坦地があったのでテントを張って泊。軽量化で今回のテントはステラリッジフライなし本体のみだったが、意外と風には耐えられそう。結構寒いが通気性がいいので結露しなくてある意味快適だったかも?4/6 晴→ガス とにかくチンネに登ろうということで中央チムニーを登る。しかしこちらもベルグラに覆われており厳しい登攀になりそうだ。リードは成田→竹中のつるべ。1p 40m 簡単なミックス壁を登りチムニー手前まで。2p 25m 凹角の緩い氷を登ってからチムニーへ。チムニーは遠目にはドライに見えたが、ホールドやクラックに氷が詰まっており中々厳しい。1手カムでA0してカンテを越えてチムニー右壁のテラスでビレー。3p 60m 再びチムニーに戻りヌンチャク掴んで辛うじて氷のないクラックにカムをセット。その後再びベルグラに覆われたチムニーを30m程登り、チムニー抜け口は右壁に張ったベルグラにそっとアックスを刺しアイゼンはほとんどスメアでのっこす。その後は比較的マシな氷の張った凹角を30m。スクリュー置いてきたので一応持ってきたアイスフック1つしかプロテクション取れなかった。中央バンドまでロープいっぱい伸ばしてビレー。4p 40m 中央バンドの雪田を右にトラバースしてピナクルのところで直上。aバンドがよくわからないので10m程簡単なミックスを登りビレー。5p 60m 右に7m程トラバースして右上するバンドに入る。適当なところで直上する凹角に入り、ロープいっぱい伸ばしてビレー。6p 20m 傾斜の落ちた岩を左上しチンネ頭。 壁が北面なせいか、登攀中はずっと気温は-2~5℃くらいで風もあり普通に寒かった。頭からの景色をしばし堪能。頭から反対側に降りたコルから残置ハーケン&ボルトの懸垂支点で60mいっぱいの懸垂で池ノ谷ガリー側の雪田に降り立つ。ロープの結び目がクラックに挟まり回収不能となったので恐怖の登り返し&確保してもらって途中の残置ハーケン支点で懸垂。いつの間にかガスガスになっている中池ノ谷ガリーを下降して三ノ窓のテンバまで。4/7 晴 池ノ谷ガリーをサクサク登り、雪壁登りや雪稜で剱岳ピーク。快晴でとても気持ちいい。早月尾根の下降は急で硬い雪壁のクライムダウンが結構出てきて意外と緊張した。標高が下がり日も照ってくるとひどいズボズボになり、耐えかねたので松尾平手前から白萩川側の斜面を適当に下って林道に合流した。あとはてくてく歩いて車まで。入山時よりも春が進んで一抹の寂しさを感じる。 アルプス温泉で身体を癒やしたあと富山のW田さんに寿司(!)をご馳走になった。ごっつぁんです! ずっと登りたかった山を、充実したラインで登ることができてよかった。小窓尾根白萩川側フランケは、いい時期に行くと何本も氷ができるので、雪のコンディションと気候の安定した時に片っ端から登り尽くすと面白そう。今回のように小窓尾根からチンネ等へ継続するのもいいラインだと思う。チンネは氷を期待して行ったのでちょっと残念だったが、ベルグラの壁はこれはこれで手強くて充実のクライミングだった。氷ができるのはもっと遅い時期か?気温が急に上がって壁の雪とかがほとんど消滅したせいか?また今度氷のできたときにリベンジしたい。
 
 
 
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