北大山岳部は、頂上を目指す部活です。

山は四季折々、別な顔を見せます。

沢筋を辿り、藪尾根を掻き分け、

ロープを使って垂直に近い壁を超え、

待ちわびた新雪が来ると、スキーを履いて、

アイゼンとピッケルを装備し、氷った斜面に。

タフでプリミティブな登山を。

毎週水曜日に例会を開き、週末は山行に出かけます。

鋭意活動中!

部の概要、場所と連絡先

 

 

 

 

 


 

ここでは北大山岳部とはいったい何なのか?ということをご紹介します。山行記録をご覧にこられた方はページ上部の山行一覧を御参照ください。

では、少し長いのですがお付き合い頂ければ幸いです。

 

Q.山岳部と他の団体と、何が違うのか?

北大には登山と山に関わる部活やサークルがたくさんあります。では他団体と山岳部の違いとは何か。

ズバリ、我々は山の頂上を目指す集団です。そしてその方法は、ただ登山道を歩いていくだけに止まりません。

夏は沢筋を辿り藪尾根を掻き分けピークを目指し、冬はスキーを使い山裾までの原野を走破、

アイゼンとピッケルを装備して雪壁と化した山の斜面に取り付き、時にはロープを使って垂直に近い壁を越え、頂を踏みます。

「地球上に、我々が立てない山の頂はないっ!」 そう言えるようになったらカッコイイですよね。

頂上に立つという目的に特化した部活です。

 

またプリミティブな登山にも重点を置いています。

プリミティブとは「原始的」、夏の沢登りには燃料を持っていかず焚火で飯を作り服を乾かします。

冬はテントを持たず代わりにその場にある雪でイグルーを作り、身軽に山々を縦走します。

どちらも関係するのは「軽量化」という概念。軽く、早く、そして快適に。

 

大学登山には競う他者がいません。

趣味の延長にあるからこそ、各部員のやりたい山を実現できる場でありたいという共通認識が部内にはあります。

 

・活動内容

例会:毎週水曜 18:30~。登山計画の安全性などの審議を部員同士で行います。

そして、土日は

ピーク! GW合宿! 沢登り!
ロッククライミング! 冬山! !?p9110188
アイスクライミング! バックカントリー! Movie!

つまり、オールラウンドに山を、北海道を楽しめるのが、山岳部です。

経験なくても大丈夫です。男も女も年齢も学年も国籍も関係ありません。

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山岳部と聞くと、ゴツイ男が巨大な荷物を背負ってガシガシやっているイメージ、しごきが厳しそう、

そして山登りと聞くと、遭難、滑落、救助、死といった危ないイメージをもたれる方も多いことと思います。

 

1行目に関しては完全に否定します。重い荷を背負って登っても疲れるだけで楽しくありません。

なにより重荷でパフォーマンスが落ちます。なるべく身軽でさくっと登った方が、時間もかからず安全で快適です。

しごき!?山に行くパーティはお互いが命を預けあう存在、人間関係が何より大事です。

ここ最近は女性部員も増えてきました。

 

しかし2行目について、我々は残念ながら明確に否定し得る言葉を持ち合わせません。

山には疑いなく死が存在します。それは街で暮らしている時よりも高い確率で我々の近くに現れます。

そしてこのことが、山登りを普段しない人にとって最大の疑問となるポイントでしょう。

 

Q.死ぬかもしれないほど危ないこともあるのに、なぜ山に登るのか?

夏、テントを打つ雨音に目を覚まし外を見やれば、沢は増水し後には退けないことを知る。
冬、吹雪く稜上を歩きつつ、ふいに突風が自分をよその世界に連れ去らないことを祈る。
そうした世界に自ら望んで赴く姿は、あるいは死に急いでいるかのように映るかもしれない。
だが、そうではないのだ。
我々はよりよく生きることを望んでいる。

–佐藤(2011年度入部)

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なぜ山に登るのか、山で何がしたいのかポリシーというものは、一人ひとりの中にあるもので強制されることなく十人十色です。

ただ、一つ同じなのは我々は山好きということです。多岐にわたる技術を駆使し、四季で変容する山々に登り、感動を味わい、時には困難

を乗り越える、そんな活動に魅了された者たちが集まった集団です。

「山」という自然界で活動を行う山岳部の危険は、他の部活と比べて特殊です。それゆえに山岳部を通して得る体験や感動、精神、絆は大きなものです。

大きくなる自分を感じることができると思います。

 

もちろん、あえて危険に飛び込んでいるわけではありません。

先人たちから受け継がれる経験や記録、OBの方々との検討会や山行、実地での技術訓練などで

安全には十分配慮しています。知識、技術、生きる術をステップバイステップで身につけていき、

その時に合わせたレベルを計画し、実行していきます。

 

しかし残念ながらそれでも、登山から危険性を完全に排除することは出来ません。むしろ危険は登山の一部と言えるかもしれません。

なにを本末転倒なことをと思われたかも。しかしここであえて問いたい。

 

Q.危険性は、登山だけに内包されているものだろうか?

詭弁ではなく、命の危険は普段の生活、例えば交通事故からお風呂場で転倒して頭を打つ、程度の差はあれそこかしこにあります。

海のスポーツや球技、武道に陸上競技、およそ一度体を動かせば、そこに危険性はある。

 

ではなぜ私たちはそれらを行うのでしょうか。

 

それは、そこから得るものがあるからではありませんか。

純粋な楽しさを、記録を塗り替えた満足感を、誇れる技を見につけた達成感を。

 

全ては二律背反で、一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ない。

ただ問題は山登りにおける犠牲というものが一般的に過大に評価されがちであるということです。

事故にはパターンがありわかっていれば回避できるものが大半です。そして山岳部にはその蓄積があります。

 

Q.それでも我々は、なぜ山に登るのか?

山を通して得る絆は固いもので、ここで作った縦横の絆は一生のものになります。

山は歳をとっても続けられるものです。生涯現役でいられるのもこの部活ならではです。

それでも今しかできないことがあります。学生のうちに経験することが、これからを変えるかもしれません。

 

なぜ山に登るのか?それに対する部としての答えはありません。

それは各部員でそれぞれにあり、我々はそれを日常的にお互い確認することもありません。

山に行き、何かを感じ何かを見出した者が、今山岳部に在籍していると言えるでしょう。

そして山岳部が創部80年を超える伝統を保っていることが、山が人に何かしらを感じさせるものであるということの証明になるかもしれません。

 

山に行けばわかります!むしろ行かなくてはわからない!

山は好きだがテレビで見る航空映像を見ても何の感慨も浮かばないという部員もいます。

 

また例年5月のゴールデンウィークに体験合宿を行っています。

 

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山は冒険だとか、景色がいいとか、頂上に立ったときの達成感だとか、奇麗事を並べるだけでは本質を隠していると思い、このような紹介をしました。

でも勘違いしないでください。これは本当に山の、そして山岳部の一側面にすぎません。
我々は山の頂を目指す集団です。険しい山にももちろん行きます。

しかしそれだけが山岳部の活動では決してありません。

あなただけの山の楽しみ方がきっと見つかると思います。

 

このあたりで限界です。とても文章では伝えきれません。

山岳部に興味がある方はぜひ部室にお越しください。実際に話してみないとわからないこともたくさんあります。
新入学生以外の方も山に関心がある方であればもちろんウェルカムです。部員は通年で募集しています。
年齢、性別、人種、国籍、経験、所属大学いずれも問いません。山に対して何かを思う、感じる、全ての人を歓迎します。

場所と連絡先はこちら
お問い合わせフォームからでも結構です。

 

我々の詳細な活動をご覧になりたい方は、ページ上部の「山行一覧」から登山記録をご覧になってみてください。

我々の活動フィールドである北海道の山々について纏めたページもあります。→北海道の山々

最後になりますが、現役の部員が考える「山岳部とは」をいくつか紹介します。

 

 

  • 四季折々、旬で粋、そんな手法で山に挑みます。

 

  • 山岳部は知力と体力で自然界を乗り切っていく集団です

 

  • 人生に山をプラス。

 

  • なぜ山に登るのかを、私たちは何もしらない。いつ山に登れるのかを、私たちはいつもしらない。

 

  • オールラウンドな山登りが出来る

 

  • 北大山岳部は山に行きたいけど、行くには装備やら知識やら一人ではたいへんなところがありますが、それをサポート、サポートする場だと思っています。あと、自分の行きたいところにいけるのも特徴かと思います!

 

  • 自らを誇らず
    外部へ顕示せず。
    何も語らないのは
    山と向き合う確かな姿勢があるからこそ。
    逸脱を恐れる理性を吹き飛ばすだけの熱い心と
    ときには危険な欲求を手懐けるだけの冷たい頭と
    その両方が確実に両立するから

 

  • 物語に親しむことは生活に彩りを与えてくれるが、その構成にはどのようなものがあったか。
    はじめ主人公は何らかの欠落を抱え、あるいは何らかの危機に瀕しているものだ。
    しかし、あらゆる遍歴を重ね、奥深い領域を探索し、再び日常の世界に凱旋するとき、門は閉じられていないことに気づく。
    それはいくらか救いになるのかもしれない。
    そして、ここに山登りのプロセスとの符合を見ることができるのだ。
    山岳部とは、ひとつの物語である。
    その編纂を済ませることは望めそうにない。
    –佐藤(2011年度入部)

・山岳部Q&A

Q.年にどのくらいの頻度で山に行くのですか?

A.主に週末の土日2日と夏休みなどで10日くらいの山行に行きます。

毎週末ではないことが多いですが、どれだけ山に入るかはその人の趣向とやりたいこと次第!

山行はすべて部員だけで計画し、自由参加です。強制などはもちろんありません。

 

Q.体力に自信がないのですが大丈夫でしょうか?

A.最初は当然バテます。当たり前ですよね。でも山行に行くうちに徐々にレベルアップしていくので大丈夫です!

1年生の時は同学年の人にくらべて20分以上遅れるほど体力がない人でも、3年4年生になるころには下級生を引っ張って行っています。

 

Q.お金はどのくらいかかりますか?

A.昔は登山と言えばエリートしか窘めないほど山の道具は高価だった時代があったと聞きます。

しかし現代、もはやそんなことはありません。そもそも情熱の前にお金の問題など無粋!まずは山に行ってみてから考えることをおすすめします。

※部費は月500円です。4年間で装備代にどれだけお金をかけるかはその人のやりたいこと次第。

ただ少なくとも学生のアルバイトで賄えないほど高額になるということはないのでご安心を!

1~2年生のうちはアイゼンなど高価な装備の大半を借りることができます。

 

Q.登山の経験がないのですが大丈夫ですか・・・?

A.大丈夫です!大丈夫大丈夫ばかりで胡散臭いかもしれませんが本当に大丈夫です。

なぜなら現在の部員は全員大学まで未経験者だったからです。歴代の部員も未経験者が大半です。

まずは北海道という広大なフィールドで徐々にレベルアップしていきます。

フリークライミング、アルパインな山登り、はたまた海外登山などやりたいことを見つけ実現できる環境が北大山岳部にはあります。

 

Q.女性は無理ですか?

A.やる気があれば男女関係ありません。現在は女性部員も在籍し活動しています。

 

Q.学業やバイトとの両立は可能ですか?

A.山に行くのは週末だけで平日は何もありません。

奨学金とバイトだけで生活している先輩ももちろんいます。