ログイン   :: お問い合せ :: サイトマップ :: 新着情報 :: おしらせ :: 
 
 
メニュー
前 次

3.日本山水紀行 大町桂月(おおまちけいげつ)/1927/帝国講学会/924頁


Highslide JS
表紙
表紙
Highslide JS
水墨画:狩勝峠
水墨画:狩勝峠


大町桂月(1869-1925)歌人、随筆家、評論家
 高知市に生れる。本名芳衛。第1高等学校を経て、1896(明治29)年、東京帝国大学国文科卒。1899(明治32)年、島根県で中学教師。1900(明治33)〜1906(明治39)年、博文館に勤務する傍ら、太陽、文芸倶楽部などに文芸、評論、寄稿文を発表。東大在学中から新体詩や文芸評論を書き、注目を集めていた。和漢古典や教育への関心が強く、伝統に基づいた進歩の立場を打ち出した。健脚で全国を旅して書いた紀行文など多くの著書が有名。終生酒と旅を愛し、晩年は遠く朝鮮、旧満州まで足を延ばした。1921(大正10)年、中央公論に発表された紀行文「層雲峡から大雪山へ」のはじめに「富士山に登って山岳の高さを語れ、大雪山に登って山岳の大きさを語れ」の一文があり、この紀行文によって大雪山と層雲峡が全国に紹介された。黒岳の近くには彼の名前に因んで、桂月岳がある。また十和田湖と奥入瀬を愛し、晩年は蔦温泉に居住した。桂月の名は故郷土佐の「月の名所は桂浜」に因んだものである。吃者として苦労し、優しい人柄であったという。

内容
本書は、桂月没後に子息の大町芳文、大町文衛によって刊行された。一世を風靡した桂月の紀行文代表作を地域別に整理して納めている。「関東の山水」「相豆の山水」「駿甲の山水」「東海の山水」「日本アルプス」「近畿の山水」「中国の山水」「北陸の山水」「奥羽の山水」「北海道の山水」「四国九州の山水」「満鮮の山水」の各編からなる。内容は登山紀行ばかりではないが、旅と登山に人生の意義を認めていた桂月の足跡の広さに驚かされる。「北海道の山水」では自身が登った大雪山、層雲峡、阿寒湖、蝦夷富士と登別温泉や大沼公園などの16ヶ所の紀行文が収められている。

山岳館所有の関連蔵書
大雪山のあゆみ /犬飼哲夫編/1965/層雲峡観光協会
大雪山 登山法及び登山案内 /小泉秀雄1926/大雪山調査会
 
Tweet| |
前
静かなる山の旅/河田木貞/1927

次
北海道のスキーと山岳/加納一郎/1927
 
 
Copyright © 1996-2024 Academic Alpine Club of Hokkaido