デナリ
馬詰 武山登りの魅力のひとつに大きなフィールドで大きく動く、ということがあると思う。この山はそんな山登りにうってつけであった。
雪のないアラスカの原野から突き上げる白い峰。果てしなく登らなくてはその頂に達しないというような感じになる山である。実際は着実に登って行けば意外に短時間で頂上に達するのであるが、氷河の錯覚か、果てしなく長い道程を歩いているように感じた。
山行を終えて残ったものは、意外にも登山がうんぬんというよりも、あの美しすぎる景色に対する感動である。夕暮れの中L.Pにむけ静寂の中歩いたカヒルトナ氷河は、夢の中にいるようであった。山登りの魅力をまたひとつ見つけることができた。
今度は夜空を見に行きたいと思う。
エッセイ(田戸岡) |
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