食料
(文責:石川)
今回の山行での食料計画においての基本方針は、「普段の山行と変わらないもの」というものであった。そこで、朝は麺類、昼は行動食、夕は雑炊というのが基本的な献立となった。しかし、最長で約一ヶ月かつ高所での登山ということで、そのことを少し考慮に入れた。持参した食料を別表に記し、留意した点等を以下に記す。
(1) 調理
高所においては、沸点の低下というのが問題であり、なかなか調理が難い。そこで、BC(4260m)以上では朝はインスタント麺、夕はアルファ米をそれぞれ使用し、調理が容易に行えるようにした。アルファ米は軽量化という点においても良かったのだが、あまり美味しくないという声もあった。
(2) 水分
普段の山行では、特に水分を意識的に摂るというようなことは無く、食前・食後に決まって摂る程度であった。しかし、高度障害の対策として、水分を多量に摂ることが良いというのを聞き、意識的に摂るようにした。当初は4リットルを摂取するのが目標であった。そのため、行動中も水筒を携帯し、各自水分摂取に努めた。しかし、燃料の関係等から必ずしも毎日4リットルの水分を摂れたわけではなく、実際に4リットルの水分を摂ったのは数える程しかなかったように思われる。
(3) 価格
普段通りなるべく低価格に抑えたかったため、行動食は全てくずビスケットが主となった。また、現地の食料品は、予想に反してあまり安くはなく、むしろ高いくらいであった。
(4) 買出し
飛行機に積んでいける量が限られていること、また現地での作業をあまり増やしたくないことを考慮して、重量のかなりある米を除きほとんどの物を日本で揃えていった。また、肉類を持ち込めないというのが分かっていたので肉類を現地で買うこととした。
総括
はっきり言って今回の食料に関しては、失敗であったと思う。その第一には、現地で『ニコニコ米』なるものを玄米と知らずに買ってしまったこと。さらにそれをパッキング段階で、普通の米と混ぜてしまったことである。これは本当に悲惨であった。主食の米がまずいのである。第二に、食事のバリエーションが少なかった。皆の食欲を失わないように、味に変化をつけるだけではなく、献立自体に変化をつけるべきであった。買出しの方針は正解であったと思う。現地でほとんどの物を買っていたら、時間がかかるし、何より今回のように不注意で玄米を買うような致命的ミスが他でも起き、大変だったであろうと思われる。
献立表
献立 回数 朝 ラーメン(インスタント) 1 スパゲッティ 9 カレーうどん(インスタント) 4 うどん(乾麺) 3 そば(インスタント) 4 ひやむぎ(乾麺) 3 昼 くずビスケット、その他含む行動食+各自オリジナル 24 夕 雑炊(米150g/人) 24
食料品リスト(日本で購入分)
品物 重量(g) 総計¥ 備考 そば 364 660 インスタント カレーうどん 400 500 インスタント うどん 1500 553 乾麺 ひやむぎ 1500 527 乾麺 くずビスケット 10440 3300 飴 772 1050 チーズ 1520 1805 乾燥ワカメ 100 295 乾燥ガーリック 120 292 高野豆腐 780 640 乾燥きくらげ 30 350 乾燥しいたけ 100 385 乾燥切干大根 240 440 雑炊味付け 2243 2260 7種類 粉末ミートソース 345 600 粉末バジリコソース 112 480 インスタントコーヒー 250 880 ココア 1110 1035 お茶パック 384 975 砂糖 4000 480 粉ミルク 1250 1350 粉末スポーツ飲料 265 475 だしの素 50 150 かつをぶし 100 235 インスタント味噌汁 580 290 総計 28555 17542
食料品リスト(現地購入分)
品物 重量(g) 総計($) 備考 ラーメン 400 1.29 インスタント 米 4700 8.08 アルファ米 4500 11.98 玄米 2000 3.99 誤って購入 スパゲッティ 4000 10.17 ソーセージ 500 4.38 ベーコン 1000 8.99 醤油 200 2.59 マヨネーズ 300 2.69 レモネード 300 7.28 総計 17900 61.44
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