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発行日時
2021-3-30 6:36
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白山イグルー縦走・石徹白から白川郷
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白山イグルー縦走・石徹白から白川郷(積雪期ピークハント/縦走/白山)日程:2021-03-21〜2021-03-26メンバー: yoneyama 8o8mnokataコース状況/その他周辺情報:初日雨、三日目の朝はマイナス13度くらいになったため、雪面は概して固く、スキーに適さなかった。雪の量はあり。視界不良時の複雑な尾根線、硬いと急斜面が難所になる。総合力が必要。写真:剣ヶ峰と御前峰を見上げる三方岩岳最高点1736より三方岩岳と笈岳御岳山と乗鞍岳を眺めるイグルー完成埋没の室堂白山を背に北上ゆくて別山白川郷合掌造り集落が見えた別山からの稜線右は剣ヶ峰こういうところに限って下は激流。アイゼンに変える。行く手、念仏尾根が延々。左端の白い山は20年前に南下した大笠山、その右が尖った笈ヶ岳1780mへの雪壁白山、御前峰ちらり送りの西名さんは石徹白の杉まで同行、林道はすべて雪あり左、三方崩山、右、頭を雲に突っ込んでいるのは昨日滑ってきたオモ沢源流ネコヤナギ見つけにくかったけど見つかった三ノ峰避難小屋デブリで硬い急斜面16時の気象通報で天気図を描いた記憶と違う新しい小屋三方岩山頂振り返り。銚子ヶ峰から1,2,3峰オモ沢源流のスキー、遠くに妙法山の稜線行く手に三角の笈と後ろに大笠。懐かしの雪崩の破壊、白山道路のゲート付近間名古ノ頭の急なトラバース途上三方岩岳雪崩の破壊、白山道路のゲート付近再びスキー。野谷荘司南コルのC5イグルー裏面イグルーでねる間名古ノ頭のトラバース半ばのC4右奥に間名古ノ頭。その下のコルまでスキー快適御岳山と乗鞍岳を眺めるイグルー冬季小屋は黄色く塗ってわかりやすい別山からの稜線荒島岳、赤兎方面念仏尾根へ、登り返し白山最高峰、御前峰が見えた別山への登りより、御前峰大汝への下降路は固くて急別山山頂より白山御前峰へ多少の風よけ小雪舞う御母岩、銚子ヶ峰へ内部別山山頂より白山御前峰へ三方岩岳に向かう冷え込んだが晴れた朝噴火口底部へクライムダウン、硬い。別山を振り返るイグルー道具野谷荘司南コルのC5イグルー風強し別山別山山頂より白山御前峰へ吹き溜まりとクラスト別山を振り返る乗鞍岳から剣岳まで見えている板の間はやさしい最高点半熟ゆで卵雨の登山口まで2時間半つるが山楽会提供の毛布1780mへの雪壁日が暮れる雨は止んだ、銚子ヶ峰への尾根。雪崩の破壊、白山道路のゲート付近別山からの稜線別山北面を振り返る三方岩岳最高点より野谷荘司山と今朝歩いた稜線野谷荘司山より三方岩岳御岳山と乗鞍岳を眺めるイグルー完成雨の雑木林、かわいい落ち葉石徹白のスギのある杉の林の窪地野谷荘司への登り。後ろは三方崩高いところに出入り口室堂の白山神社別山へ最期の登り二ノ峰山頂の少しばかりのオオシラビソ20年ぶりの石徹白の杉御前峰の神社御前峰の神社宮鳩の避難小屋入り口は高度感満点。重いザックで入ると緊張する御前峰へ。東側は絶壁摂氏零下13度強風扉が内開きで本当に助かった。この冬、初客かも。スキーを履いてみるが、固く、吹きだまりは潜り、スキーの底版が剥がれてしまった。雪かきしてお邪魔します。別山最期の登り木曽御嶽山と恵那山?が三角に見えるオモ沢乗っこし。尾根に登るゆくて別山シュカブラと別山シュカブラと御前峰御前峰の神社より室堂間名古ノ頭とのコルへ雪崩のネコヤナギ一番右端のルンゼを下った。固くて急でアイゼンの歯だけ刺さる感じ雪庇の最期の登り今回新調のリング朝穴ほってドアへ1780mへの雪壁ようやくシールを外してスキー林道にて手作りドリップコーヒーイグルーの屋根別山より白山御前峰へオモ沢源流のスキー三ノ峰より別山へ麻婆春雨とアルファ米間名古ノ頭の急なトラバース途上、すごく硬くて長いこういうところに限って下は激流。アイゼンに変える。スキーはここまで。尾根が細くなり、東側もアイスバーンになり傾斜つく右上は滑降してきたオモ沢の全景。下りのブナ林室堂台地への登り。昨日歩いた別山からの国境稜線ガスに巻かれ、また晴れ、三方崩山三方岩岳感想:20年前に富山の大門山から大笠、笈岳、三方岩までスキー縦走した。今回はその南の延長を北上する白山完結編。残念ながら松は仕事の都合で不参加。30年来のお付き合いのカタオカ(サンナビキ)さんと挑む。石徹白は美濃白山禅定道の正面玄関。峰を越え越え我が道で白山に登ろう。目方はスキー込みで三十キロ弱。1日目:雨の林道ずぶ濡れ。銚子ヶ峰手前まで。入山は車をニシナさんに出してもらって石徹白へ。ここは車を置いていけないし公共交通も無いのでこれしか手がない。林道はデブリが激流まで迫る危険箇所が三つ。アイゼン履いたりする。カタオカさんのシールの引掛け金具が破損し、針金で対処する。ニシナさんは石徹白杉にて引き返す。どうもありがとう。大した雨じゃないと思っていたが、下半身カッパを着なかったため、登山靴の中がドボドボになってしまって後悔。普通、雨の季節は地下足袋で、登山靴の季節に雨ってあまりないから忘れていた。覚えておこう。宮鳩避難小屋は20年前の記憶と違ってピカピカ。冬季出入り口が高度感ある高窓で、緊張する。全身ずぶ濡れの身に、小屋の毛布がありがたかった。いつもどおり、両かかとに五百円玉大の靴擦れ。靴ももうぼろぼろだ。2日目:樹林限界出て、三ノ峰避難小屋まで。全然乾かず、やる気も消沈して出発。空は曇天、強風、雨は小雪ではあった。靴以外は行動でバリッと乾いた。しかし濡れた防寒テムレスは厄介だ。久しぶりに毛の手袋+オーバー手を使う。銚子ヶ峰、一ノ峰、二ノ峰とどんどん針葉樹が減っていく。標高が2000無いのに樹林限界が低くてカリカリだ。スキーはこの日から担ぎっぱなし。視界もあったりなかったり。少々早いが霧の中思いがけずも見つかった三ノ峰避難小屋に転がり込む。風が強くてかなわない。入り口前は吹き溜まっていたが、スコップで彫りまくってドアノブまで達する。戸は幸運なことに内側開きだった。内部は清潔で簡素。白山で、福井県の県域はここより南側まで。つるが山楽会記名の毛布をありがたく使う。ここは貴重な三県境ポイントだった。またひとつ三県境を踏む。3日目:快晴強風、別山越え気温が下がり、濡れたものがバリッとフローズン。朝は凍った靴に足が入らず。アウターにインナーが入らず苦労する。靴ずれのかかとをゴシゴシやって突っ込む。拷問だ。初めての青空に別山が真っ白だ。白山本峰も初めて見えた。神々しい。続く稜線は片側が絶壁のところが多い。雪庇も大きいが、庇ではなく、こんもり根がある感じで安定している。大屏風の2276の下りなど、カキンカキンの急な斜面で、高度感もあり、尻もちついたら助からない長い斜面だ。地味に難しい稜線である。南竜山荘のある低い所には降りず、県境稜線を辿る。どこかの青い県警ヘリが飛んできて、頭上を越えていった。御岳や北アルプスが全部見える所にきょうの宿りを作る。ここ数日の雨や低温が不安だったが、イグルーの出来ない雪はない。カタオカさんには初イグルー。ちょっと小さいと言われた。確かに足を伸ばせなかった。4日目:快晴、最高点御前峰越え。スキーとアイゼンの判断目まぐるしい稜線ちゃんと早起きして6時に出る。ひたすら白くて硬い斜面を登って広大な室堂のプラトーへ。ここも犬ぞりがほしいくらい長い。視界がないと難しいだろう。お宮にて家族の幸運をお祈りして冬季小屋の位置を確認。ここはわかりやすく黄色に塗ってあり入りやすそうだ。お宮の後ろの一番広いルンゼを登る。山頂がすぐ近くに見えても遠いところが富士山に似ている。山頂のお宮も立派だ。20年近く前、残雪期に大白川から柳田くんとカメさんと登ったときのまま。山頂には岩の上にまでスキーの跡がある。今朝のものかもしれない。朝イチで登る著名なヤスヒロ氏一行のものだろうか。すごい。大汝とのコルに降りてスキーと思っていたが、ここの急斜面がすごく硬く、緊張する。噴火口周辺でスキーを履いてみるが、横滑りしながら滑落しそうで、アイゼンに付け替える。大汝から東に降りるルンゼも、ちょっとスキーという気配じゃない。標高差200mは滑落しそうだ。緊張してアイゼンで下る。念仏尾根2349の平らな稜線に来てようやくスキーに。硬い面と積雪面がくるくる変わり、重荷登山靴スキーでは結構息が切れる。稜線が細くなるとスキーを脱ぎ、また履いて、間名古の頭手前のコルを見下ろす硬い急斜面で20mほどスキーでずり落ちる。50mほど下の積雪までは横滑り滑落という感じを覚悟して滑り出したが、回転もしたし、怪我しては元も子もない。やはりアイゼンに変えるべきだった。アイゼンでもバックステップするくらいのところ。いろいろ判断の迫られる稜線だ。間名古の頭は、西側をトラバースするが、ここも樹林帯のくせに斜度45度でカキンカキンだ。100m位行って、アイゼンに替える。午後3時、この時間帯に危ないところを通るのは経験的にまずいと思った。ちょっと傾斜のゆるいところでイグルー作って泊まることにする。これがイグルーの良いところ。集中力の落ちた時間に、無理してやばいところを抜けようとしてはいけない。きょうは広いイグルーを作る。なんだかひらめいた。今回の雪は最低の質だが、足元から長細いブロックを切るには、トレンチを掘ればいいんだ。重くて硬い雪だろうが、縦割りにして使える。これで足元から三段掘れば、最期に雪捨て整形の手間も要らない。広いイグルーも遠慮なく作れるな。5日目:オモ沢の痛快スキーと視界無い複雑稜線間名古の嫌なトラバースを朝イチで済ませ、三叉峠からスキー滑降。僕の20年使っている板の、滑走面の接着剤がヘタったのか、みるみる剥けて取れてしまった。カタオカさんに登山靴スキーや竹ストックと共にボロい装備を笑いものにされる。僕は足首が自由に動く、登り重視の靴で登って滑りたいんだけどな。今回の山行では、結局雪面が硬く、ラッセルがなかったので、シールスキーで登降という場面は一度もなかった。ノリが剥がれ気味だったのでこれはラッキーだったかもしれない。オモ沢乗っ越しから取り付いた稜線は、霧に巻かれ、複雑な地形で方角や雪面の傾斜が見えず、必要以上に頭を絞らされた。急な雪壁が現れ、雪庇の弱点から這い上がるポイントも有り、なかなか簡単ではない稜線だ。しかし、広い雪原に針葉樹の点在する北海道のような場所も多々あり、そんなところでは鼻歌がでる。サンサーンスの3番とか。そろそろ集中力も落ちてきた、明日の下山射程範囲に入ったので野谷荘司山の南コルでイグルーを作る。トレンチ式、次回の講習からはこれを教えよう。コルに下る前の高いところで岐阜バスに電話をかけ、明日の高速バス名古屋行きを予約する。電波通じた。今回は結構テン場では通じない。6日目:三方岩から白川郷へ下山高曇り。野谷荘司山から行く手の稜線を眺める。視界があるってありがたい。北方の笈岳が三角に、大笠が真っ白に、美しい。三方岩からの下りは北側の急斜面をトラバースして尾根に乗るのだが、ここがまたカキンカキンに凍っていて怖い。20年前はここで視界ゼロ、フワフワ新雪の急斜面で、状況は違うけど、それも怖くて不安だった。このルートは下山路にするにはあまり安心できる尾根ではない。尾根はずっと傾斜が強く、先が見えないくらい急だ。雑木林に入っても急だ。ヘアピンカーブを見て確認したのも思い出した。あのときはこの雑木林を転がりながらスキーで降りた。馬狩の道路は大雪崩で被災していた。トンネルを越え、白川郷へ舗装道を長く歩く。有線放送で「恋はみずいろ」お昼だ。バスターミナルで靴を脱ぎ、久しぶりに足の指をぐっと伸ばし五本指靴に履き替える。クロッカス咲く合掌集落を散歩して天ぷらそばでビール。バスではどっと眠り込んだ。56歳と65歳。ふたりまもなく誕生日。スキー板もビンディングも靴も全部オシャカになってきた。イグルー技術だけは作るたびに発見がある。
 
 
 
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