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発行日時
2018-8-18 3:00
見出し
口元ノタル沢《赤牛岳、水晶岳》黒部川上ノ廊下を下降
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口元ノタル沢《赤牛岳、水晶岳》黒部川上ノ廊下を下降(沢登り/剱・立山)日程:2018-08-11〜2018-08-15メンバー: yoneyama macchan90コースタイム:写真:草付きの巻き口元ノタル沢、ナメ口元ノタル沢、C2標高2000m二股。対岸の奥木挽山がカムエクみたい。三日目の朝。口元ノタル沢、C2赤木沢との二股のプールに降りるところ立石奇岩を下流側より口元ノタル沢、すぐに雪渓とガレ巨木ブナの下でひとやすみ口元ノタル沢、初ザイルの滝口元ノタル沢、すぐに雪渓とガレ口元ノタル沢口元ノタル沢、小滝続くきょうも飛び込みだ上ノ廊下の最下部あたり4日前、ハンマー投げで渡渉したところ。黒部ダム左岸、中ノ谷の架け橋で。穴あき松のタビ底フェルト口元ノタル沢、ナメとガレ赤木沢との二股のプール口元ノタル沢、滝を越えると必ず滝が見える連瀑沢祖父沢二股の上、ドロノキの大木のあるところでC3標高2100m泳ぎ渡渉か?上の黒ビンガ見えてきた泳ぐ黒部源流、緩い流れ。川岸の大木。根が抱く土石流あと。口元ノタル沢、金作谷出会い付近の赤い壁山口元ノタル沢、振り返ると中段にポットホール金作谷出会いより薬師岳の稜線金作谷出会い付近の赤い壁山奥黒部小屋への巻道上からダム湖。かなり水が少ない。広い河原を下りゆく上ノ廊下の最下部あたり口元ノタル沢、二段の滝金作谷出会い付近のプール泳ぎ口元ノタル沢、小滝続く口元ノタル沢、連瀑延々口元ノタル沢、小滝続く。イカ釣りのオッサンB沢出会い下の泳ぎポイント上の黒ビンガの美しい絶壁口元ノタル沢、黄色の花の歓迎B沢出会い下の泳ぎポイント、乗っかり泳ぎの片手かき岩盤を歩く5日目。前夜のうちに仕込んでおいた焚付口元ノタル沢、へつり懸垂下降本流の渡渉。いよいよ入渓。すれ違った名古屋の3人パーティー冷涼のトンネル。本流の渡渉数限りなし上ノ廊下の最下部あたりにて上流を振り向く。口元ノタル沢出会い付近。下の黒ビンガ赤牛岳山頂、ガス+風+雨口元ノタル沢、左岸ルンゼ1p、ヤブの巻き1p、懸垂で1pザイル出し小さく巻くガレ急斜面。不安定この上なし。金作谷出会い付近のプール泳ぎ口元ノタル沢、段差数mの堰堤のような滝が続く水晶小屋外観。人いっぱいで素通り。口元ノタル沢、小滝続く岩盤を歩く上の黒ビンガのクラック朝の炊事赤牛岳山頂、ガス+風+雨上の黒ビンガ口元ノタル沢、トイ状滝立石奇岩。カメラが曇っちゃった。立石奇岩大きな口を開けた洞穴のような奇岩口元ノタル沢、トイ状滝口元ノタル沢、泳ぎ、巨岩を歩く豊科駅ちかく、ひさりな食堂のあんかけラーメン金作谷出会い付近のプール泳ぎ口元ノタル沢、狭いのもある口元ノタル沢、小滝続く寝覚の床かというあたり黒部川源流、霧の花畑dimming of the day黒部川源流、視界はないが口元ノタル沢、C2標高2000m二股。デブリの薪豊富。最後の天場適地。金作谷出会い付近のプール泳ぎハンマー投げ(6m)で対岸に引っ掛けて渡渉。口元ノタル沢、二段の滝口元ノタル沢、C2標高2000m二股。デブリの薪豊富。最後の天場適地。定番、カレー雑炊。標高2400m、山椒魚、捕まえた。口元ノタル沢金作谷出会い付近のプール泳ぎ小滝を超えると美しいナメ、遠くにまた滝。定番、カレー雑炊。二日目、本流へ。渡渉限りなしdimming of the day水晶岳山頂。ガス+風+雨口元ノタル沢朝の光ダム湖観光船乗り場麻婆豆腐風のごはん。ギョニッキー入。立石奇岩遠望トロリバス最前席。運転席の計器が青函連絡船みたいだ!ネズコ(クロベ)の巨大コブ発見口元ノタル沢、チョック岩の滝本流の渡渉。いよいよ入渓。支流合流ずぶ濡れで寒かった稜線から風の弱い源流域へ。B沢出会い下の泳ぎポイント黒部ダムの上。バスの時間に急ぐ。乗船。上ノ廊下に行きそうな出で立ち数組。金作谷出会い付近の赤い壁山口元ノタル沢、段差数mの堰堤のような滝が続く祖父沢二股付近では大河の趣泳ぐガスの下へ下ると視界がある泳ぎ、巨岩を歩く口元ノタル沢、雪渓、足が冷たい。傾斜はかなり急口元ノタル沢、上の段薬師東面より流下する冷水の支流上ノ廊下の最下部あたり水晶岳山頂。ガス+風+雨ガレ急斜面。不安定この上なし。寝覚の床かというあたり下の黒ビンガが見えてきた。薬師岳の稜線が見える口元ノタル沢、小滝続くきょうも飛び込みだ口元ノタル沢、連瀑延々口元ノタル沢、小滝続く口元ノタル沢、側壁は巻きを許さず。口元ノタル沢、雪渓、足が冷たい。傾斜はかなり急ハンマー投げ(6m)で対岸に引っ掛けて渡渉。見下ろす口元ノタル沢出会い付近。口元ノタル沢、C2標高2000m二股。対岸の奥木挽山がカムエクみたい。口元ノタル沢、赤木沢との二股のプールに降りるところ上ノ廊下核心入り口に向かう先行2人組。口元ノタル沢は左。立石奇岩の下流側の壁。カメラが曇っちゃった。きょうも飛び込みだ金作谷出会い付近のプール泳ぎ口元ノタル沢、ダムの上。放水の霧口元ノタル沢、初めてザイル出す。ここに、ハーケン打つ。巨木ブナの下でひとやすみ口元ノタル沢出会い。上ノ廊下本流はここから幽玄の趣。中ノタル沢出会いC4。虹が出たよ口元ノタル沢、右岸のゆるいバンドから中断に上がる。口元ノタル沢、口元ノタル沢、ナメ延々口元ノタル沢、遠くにまた遡行三日目。入山前から10圓玉大のハゲではあった。口元ノタル沢、二段の滝奔流ほとばしる黒部源流泳ぎ下るつもりが、つま先立ちで首まで浸かって通過。飛び込むきょうも飛び込みだ口元ノタル沢、口元ノタル沢、狭いのもある口元ノタル沢、C2標高2000m二股。対岸の奥木挽山がカムエクみたい。口元ノタル沢、標高2400m、山椒魚、捕まえた。平の小屋で時間まちダム湖左岸の、平渡しへの高巻き道、紫の小さなきれいな花。黒部五郎の肩の峰に日が当たる。眩しくて飛んでいる。口元ノタル沢、二条の滝、上の黒ビンガのクラック口元ノタル沢、雪渓、足が冷たい口元ノタル沢上ノ廊下の最下部あたりにて上流を振り向く。口元ノタル沢出会い付近。ここが黒部源流、岩苔沢乗越。口元ノタル沢、北面沢なのに明るい。C1に帰着口元ノタル沢、C2標高2000m二股。デブリの薪豊富。最後の天場適地。口元ノタル沢、段差数mの堰堤のような滝が続く口元ノタル沢、滝を越えると必ず滝が見える連瀑沢とんかつも奮発。標高2400m、山椒魚、捕まえた。花崗岩の造形、上ノ廊下の真髄へ。黒部ダム口元ノタル沢、右岸のゆるいバンドから中断に上がる。黒部ダム左岸、中ノ谷の架け橋で。穴あき米のタビ底フェルト水晶岳への稜線。花の終わったチングルマ草原ここが黒部源流、岩苔沢乗越。ナイフで細工口元ノタル沢、ナメ口元ノタル沢、連瀑口元ノタル沢、小滝続く感想:5日間の日程を両者ぴたりと合わせたのは出発三日前のこと。「5日使えるんなら、行きたい沢があるんよ」と、松の秘蔵の一本を出してきた。赤牛岳北面直登沢・口元ノタル沢から未踏の赤牛、水晶を登って、黒部源流から上ノ廊下を下るというもの。いよいよ名にし負う上の廊下か。【一日目】 (上ノ廊下手前まで・小雨時々晴れ→晴れ)松本に前夜泊で松がネコジャケのフラナガンとコルトレーン持って来た。朝トロリー一便にと、五時に家を出て6時過ぎには扇沢に着いたが、無料駐車場満車、切符買いの長蛇行列に唖然。切符を手にしたときは7時発の便だった。30年前はスキー担いでひたすら歩いたこともあるこの関電トロリバストンネル、来年からはガソリンエンジンバスに替わるとのこと。10時半の渡し船に間に合うかとスピード出して3時間で平の渡しまで急いだが微妙に間に合わず。平の渡し小屋で薪割り人と世間話などして船を待つ。「いやあ今年の湖水は少ない」など。船には上ノ廊下突撃隊と思しきチームが数組。渇水の夏、お盆休み初日土曜日だから。ボートで湖上を走ると、何かパタゴニアの山麓湖水地帯を思い出す。右岸側は、ダム湖に落ちる急斜面の横切り道とあって、上り下りの多い、しかもかなりヤバイところに組んだ丸木のハシゴだらけのタイヘンなルートだ。毎春雪崩あとに整備し直すのだろうか。エラいことだ。湖水はかなり少ない。最後のハシゴ登りをサボろうと、バックウオーターの砂浜に降り、勇んで黒部本流沿いを行こうとしたが、詰まって到底渡渉できない。少なくて尚この水量なのかと思い知る。通常は湖底と思われる岩壁のへつりをして、また次の支流で丸木のハシゴ道に戻る。あこがれの黒部本流、勇み足過ぎた。東沢谷を分けるまでは、遡行対象の水量ではなかった。奥黒部ヒュッテ前のテント地から踏み跡を下って本流へ。渡渉を繰り返して奥へ進む。渡渉の際には自然にどすこいの四股踏み歩きになるのが納得。標高1500mの砂地と流木の豊富な所でタープ張ってC1。先に3人組3パーティーばかり進んでいった。【二日目】(口元ノタル沢遡行・曇時々晴れ)下ノ黒ビンガが見えると、渡渉不可な淀み。一発目でもあり、泳いで遡る自信持てず、松が右岸ヘツって前進した先からザイルの先にハンマー付けて、狭い6m先の対岸の岩の重なりの間に向けてハンマー投げ。5分ほど奮闘して成功、引っ掛かり、これを掴んで渡渉する。その脇を、ライジャケ付けて浮き綱持った二人組がガガッと泳いで先へ行った。程なく口元ノタル沢出会いで我らは左折。数mの滝がバンバン連続する。ほとんどはノーザイルで行けるが、左岸のルンゼ脇を登ってヤブに入り、草付きバンドをトラバースして巻き、懸垂する滝が序盤にあり。25m滝あり。ザイル出しハーケン二発打って左岸開脚の滝、10m逆層は左岸。二段8mは途中に釜あり。延々出るので滝登りに集中する。岩盤が続いて渓相はなべて明るく、太陽に向かって登る北面沢。標高2030mの二股で、デブリの作った土石流の盛り上がりがあり、幕営する。少し上にはもう雪渓が見える。薪とささやかな砂地あり。谷の向かいには木挽山がカムエクのように端正に見える。猛暑の夏というに、涼しく眠る。【三日目】(口元ノタル沢〜赤牛岳、水晶岳、黒部源流下降・霧時々雨風)すぐ雪渓ブリッジが連発。巻いて滝もついでに小さく巻く。その後も段差5mほどの堰堤のようなのが連発し、なかなか滝も雪渓も終わらない。そして全てが不安定なガレが続く。ガレか凍った雪渓かの二択。詰めは長く急な雪渓で、フェルト地下足袋と軍手の四足で、痛い冷たさをこらえながら登る。滑ったらアウト、100m止まらない傾斜。唐突に、浮いてない岩のところに出ると傾斜が弱まり、夏道に合流し、すぐ山頂だった。レッド・ブル。北アルプスで最も奥深い場所にある秘峰といえよう。水晶までの稜線に登降差はあまりないが、赤牛はこの長い山稜の最高点であり、うれしい山頂だ。固く山頂握手し、背の高めのハイマツで風雨をよけ燃料補給、視界100mほどで時折風雨強い稜線を水晶岳目指す。縦走登山者に何人も会う。小雨続く視界ない中を寒さに震え、腰を下ろす機会もなく水晶岳山頂へ。こんな天気ながら次々に縦走者が訪れる。岩陰で燃料補給して、水晶小屋へ。稜線縦走だから喉乾くかも、と水を4リットルも運んだのは徒労だった。水晶小屋は人でぎっしりなのが見えたので通過する。岩苔のっこしは、黒部川の源流として、特別な場所と目指してきた。あの劇的な特異な渓谷群の最深部の、始まりの一滴。ここから本流を下って行くのだ。谷に入ると風は弱まり、霧も上り視界も開けた。ウサギギクやトリカブトの色彩も華やかで、牧歌的な感情に包まれる。2400mで道と離れてからは樹林帯に入り、浅い谷を埋めるドロノキ、ドロヤナギ?親水性の巨木が河岸に立ち、心躍る。この広さ、自由さは他では無い。祖父沢二股の少し上の、巨木の下で宿りする。先頭切って上ノ廊下を登ってきた名古屋の三人組とすれ違い、話する。【4日目】(黒部源流から上ノ廊下を下る)いよいよ上ノ廊下中枢部への朝。緩い山嶺と広い河原に刺す朝日と朝霧が幻想を誘う。広い河原歩きだが、遠景が美しく、飽きない。赤木沢出会い付近で飛び込みポイントが出る。20年ほど前にウマ沢への遡行で、ここを通ったことを思い出した。ここから薬師沢までの間は、赤木沢を登る大勢のパーティーとすれ違う。薬師沢小屋の吊橋の下を通って、そのまま下へ。B沢出会いからは縦走者とも合わず静かになる。ここでも飛び込み泳ぐ。立石奇岩は鉛筆のような岩峰だ、水晶小屋付近ですれ違った菅笠瓢六の男によれば、これを登っている男を見た、とのことだった。これを登る者がいるのだなあ。この付近ですれ違った二人組と、上ノ廊下のこれまでの上と下との情報交換をする。彼から最後に、「その格好でよくまあ上ノ廊下に」とお褒めの言葉をいただき、「僕たち、普段着の登山愛好家なんです」と返答した。上ノ廊下で会う面々は誰もウェット服に救命胴衣を付け、腰には一揃いのカムを並べ下げている。こちら二人はシャツとジャージのみの30年前と変わらぬ地下足袋スタイルだ。松のシャツに至っては使い込みすぎて両肩の生地が剥げ、見るからに乞食風だ。泳ぎの度に寒さに震え、歯を食いしばっている。20年ほど前、ゴルジュ登りの前衛派がウェット着やライジャケを沢に持ち込んだ。冷たい雪渓の沢でも確かに快適だし楽だった。しかし、便利で格好いい様々な道具を持ち込むと、それだけ天然の沢が遊園地のように汚れてしまう虚しさを確かに感じた。自らの浮力、泳力と、自らの皮膚の耐寒能力と、現場に転がっている岩や流木、それに水の力だけを借りて、この天然世界を通り抜けたい、というのが我らの願いだ。ハーケン3つ、カム一つ、ザイル一本、クタクタハーネス、ペラペラマット一枚、薄々寝袋カバー一枚、薄々タープ一枚、穴あきフェルト地下足袋での今山行である。薬師岳東面のカール群から流れ下る沢をあわせる度、水はますます冷たくなり泳ぎ突破箇所は増え、花崗岩の大きな造形の迷路の中を進んでいく。寝覚の床かと思うほどの美しい場所もあり。金作谷出会い手前あたりも狭まる高い側壁に囲まれ、赤一色の景観に圧倒される。上ノ廊下の醍醐味は、足元のゴルジュのみではなく、見上げる景観の豊かさだと思う。角を曲がる度に異世界が現れるところ。上の黒ビンガの大岸壁も、惚れ惚れするような造形だ。写真に収めたくらいでは足りない。見るほどに口が開く。9回飛び込み、長距離を歩いた。渇水の夏なのか、水面下の黄色くなった花崗岩がやけに滑り、なんでもない所でふたりともコケまくる。指先を打つ、スネを打つ、胸を打つ。痛え!と孤独に声をあげ、叩きのめされ、足が棒になったところで、中ノタル沢出会い。サハラのように寝心地よさそうな砂地と、流木豊富な天場を見つける。火をおこし、服を乾かし、冷えた体を温めると虹の祝福もあり。レインボウの歌を口ずさむ。久しぶりに見る完全な七色だ。その後も時折強い雨。完全には服が乾かずにタープでごろ寝。夜半星が出るほど晴れ、寒くて眠れず、馭者座のカペラを見ていた。【5日目】(中ノタル沢出会いからダムまで下山)体中がギシギシ言うが広い河原を出発。口元ノタル沢出会いの上の淵で二発泳ぐ。下りだから飛び込んで流芯に押され流されれば良いが、登りならどう突破するのか、と思う場面も多い。懐かしの口元ノタル沢出会いを通過、ハンマー投げをした下の黒ビンガの淵は、下りでは深みを歩いて行き、首まで浸かったが泳がず歩き抜けた。奥黒部ヒュッテでお会いした山小屋のご主人とルートや沢やシミテツの話をひとしきり。あの丸木ハシゴ道を土踏まず押ししながら渡し場まで。ブナ巨木や紫の小さな花多し。渡し船で同船した同志社大山岳部の3人組と話すと、入山8日目、上ノ廊下登って薬師岳鳶沢、戻って赤牛沢登って来たという。知り合いの名を出すと互いに知った山仲間がぞろぞろ出た。世代を超えたクラブの楽しいところだ。拙書も読んでいてくれて、嬉しい限り。左岸登山道3時間、雨にも降られ、ずぶ濡れになってブナやネズコのトンネルを歩く。対岸に針ノ木岳西稜なんかを見ながら。トロリバス発車時間ぎりぎりとなり、ダムの上を駆け抜け、ラスト乗客としてステップに駆けあがる。ずぶ濡れの体に、ドアの隙間からくるトンネルの冷気がこたえた。帰りに豊科駅近くのひさりな食堂(田中さん推薦の)に寄って、ラーメンととんかつで打ち上げ。5日間、朝・棒ラーメン、昼・柿の種、晩・カレー雑炊の修行から解かれる。この店も前回の池松食堂と同じく、夕方5時台からファミリー客で栄えていた。カフェっぽいのに主力はラーメン。焼きそばぎょうざナポリタンまで揃える実力を持ち、店員ねーさんの雰囲気も和やか。今回も豊科駅にて別れる。雲渦巻く安曇山地に、有明山だけが映えていた。松本駅からバスで、自宅ではなくじじばばの実家に帰ると、姉夫婦とその息子夫婦とその息子がお盆で来ていてうちの妻子二人も来ていてタイヘン賑やか。お盆の実家親戚集会にかろうじて間に合った。また食事。足がパンパンに腫れている。むくみがつよい。お仏壇にチーンして、4歳児囲んで花火。ご先祖様、この夏も満足しました。 口元ノタル沢と黒部上ノ廊下とをジョイントして更には赤牛岳水晶岳登頂を獲得する“欲の皮を突っ張らかした”本計画を、天候に恵まれた甲斐あってヨレヨレになりつつもオジサン二人で何とか無事に完遂へと持ち込んだ。【遡行図はまた後ほど】
 
 
 
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