現役の報告・ 2009年8月20日 (木)
【中部日高】2009年度沢メイン2年班 敗退
【年月日】2009年8月5日〜8日(4-0)
【ルート】サッシビチャリ川1839峰南面右股直登沢〜コイカク夏道尾根esc.
【メンバー】L:田中宏(4 AL:小池(3 M:鹿島(2
Co1040付近多段滑滝と反り返り気味の雪渓
【ルート】サッシビチャリ川1839峰南面右股直登沢〜コイカク夏道尾根esc.
【メンバー】L:田中宏(4 AL:小池(3 M:鹿島(2
Co1040付近多段滑滝と反り返り気味の雪渓
<時間とルート>
1日目 サッシビチャリ川(9:00)西沢出合(11:00〜12:00)1839峰直登沢出合(12:30)=C1
晴れわたる中、サッシビチャリ川左岸の林道を歩く。林道を詰めて入渓するとすぐに函。中を泳いで行き、最後の段差は右岸を捲く。泳いでいる時にALは立て続けに3度も地図を流した挙句、無くしていた。河原を少し歩くとまた函。水量が多そうだったため右岸捲き。途中西沢出合でLのザックと10日分の食料をデポし、1839峰南面直登沢出合まで。Lは乗越して帰ってくるまでAt.装備。早く着いたので、行けるところまでLとALで偵察に行く。4m釜持段差でシュリンゲfix、つるりとしたぬめった7mは左岸軍手でクリーニングしつつ、フリクション利かせて登り、お助け紐をfixして帰る。後は入山祝い。月の明るい夜。
39南面前日夜。明るい満月と焚火
2日目 直登沢出合(5:15)Co1040多段大ナメ滝上(8:00)Co1440二股(13:00)前衛峰最低コル(14:45)1839峰(15:15)=C2
快晴。Co640付近左岸からの支沢の流れ込みとガレルンゼを見ると岩盤質の段差が連続する。逆噴射の段差や胸まで浸かる函があったりして楽しい。左股沢を過ぎると10m位の滑滝。先に寒い函と段差があることがわかっているので、右岸草付からまとめて捲く。お助け紐fixの滝上、ハング釜持段差は右岸から小さく捲き、バランスを強いられるc.d。いくつか段差を越すと雪渓。上を行くが降口悪く、バイルでステップ切って左岸岩と雪渓の脇を走る。崩壊したグズグズの雪渓を越えるとCo800三股のような所となって、右の本流には15mハング。右岸ルンゼ使って乗越す。
ニセヤオロ南西面直登沢との出合から長い雪渓が地図上Co1040二股になっている所まで。Co1040付近、本流からは大きな岩壁を滝が二条となって注いできていた。手前のほうの滝は多段の滑滝で直登可能、奥の滝は傾斜が強そうだった。2つの滝に挟まれた中央には広い岩壁が広がり、こちらも登れそう。雪渓は滝の2つの落口で崩壊していて、中央岩壁の所は残っているが、中央が陥没気味、クラックが走っていて崩れそうで不気味。雪渓のどん詰まりからは降りることができず、少し下より右岸を走る傾斜の緩い、長いバンドに乗る。
バンドからの降口に悩むが、ガバを使って立った岩壁をtrv.。お助け紐を引っ張っていって、途中支点を作り、ザックはこれを使って振り子trv.のようにして崩れた雪渓の上に下ろす。空身で一人ずつtrv.して、そこからc.dし、ザックを回収して崩れた雪渓の上を対岸まで走って多段ナメ滝の下へ。この通過は、上に中央岩壁に架かったクラックの走る雪渓を上に望みながらのもので、気持ち悪い。滑滝は快調に登る。上の屈曲先も合わせて10段位の滑滝が奥のほうの滝の落口まであった。
Co1140二股は上部狭い滑滝。上部のチムニー登りでMが足を滑らせてスリップ。途中の段差で止まり、約4mの滑落。残置使ってLがa.bし、駆けつけると幸い捻挫で済んだ。様子を聞いてみると、今までにない腫れだが、なんとか行けそうということであったので、LがMのザックを背負い、登ることにする。この滝を抜けたすぐ上にもチムニー登りを強いられる段差。ALが先行してお助け紐fix。少し行くと山谷の写真の滝で、上部はつるつる。右岸岩壁登って小さく捲くことにする。1p目、ザイル引っ張りお助けでピン取りながら岩壁登れそうなところを斜上するが細かい。細い潅木でザイルfixし、お助け紐でザック釣り上げ。M登攀中にお助け紐引っ張って2p目、岩に乗った草付をだまして登り、岩にハーケンを打ってそこから斜めにc.d。抜けるとCo1280二股、地図上は三股のようになっているが、最右股はほぼ水無し。最左股は5m垂壁、中股登って落石と土の乗った緩いところをtrv.して落ち口まで。悪いのでMは確保して垂壁をダイレクトに直上させると、途中残置があったそうだ。上は滑滝、スケールは上まで合わせると30m位。上が微妙で紐垂らす。その上も滑滝続くが、岩の層が斜めに走っていて、ホールドスタンスはほとんど外傾して細かく全て微妙、山谷の記述が頷けた。スケールもあるので、計3回紐を垂らし、ザックつり上げなども交える。水量は少ないのだが何故か深く釜を持つ滑り台のような滝を上部全身のフリクション使ってガッツで抜けると、相変わらず登り難い滑滝が続くが、核心は抜けたようで息を切らせながら登っていく。Co1440は水量は少ないが、広い草付が見えたので右に、その上も右に行くと、急な草付となりほぼ藪こぎなく前衛峰とのコルへ出た。空身でピークat.するが、結局荷物を取りに戻ることとなる。薪とポールをかき集め、ピークでC2。夕方にはブロッケン現象が見られ、夕焼け、満月の美しい夜。
遠く雲に浮かぶカムエク、幌尻を望む
3日目 C2(7:00)ヤオロマップ岳(10:30)コイカクシュ札内岳(14:00)コイカク沢河原(16:15)=C3
晴れ。Mの足の様子からサッシビチャリ川に下るのを諦め、計画にはないが携帯で下山連絡者に事情を伝えてコイカク夏尾根を下ることにする。出発直前に単独登山者が来て、ヤオロを10分下ると水が流れているという情報を教えてもらう。重荷と暑さに苦しみながらだるい道をヤオロまで。ヤオロからはL、Mがコイカクに向かい、ALは水を汲みに下まで行ってから向かうことに。だるい道をヒラヒラになりながらコイカク沢まで。ナナシ沢の奥二股までに雪渓が残り、39北面にもかなり下のほうから長い雪渓が架かっているのが見えた。沢を少し行ったところでC3。なんとALとMのザックからはパー食が出た。
4日目 C3(6:15)コイカク登山口(8:30)
沢を下って登山口へ。
<パーティー>
沢メイン2年班敗退。
1日目 サッシビチャリ川(9:00)西沢出合(11:00〜12:00)1839峰直登沢出合(12:30)=C1
晴れわたる中、サッシビチャリ川左岸の林道を歩く。林道を詰めて入渓するとすぐに函。中を泳いで行き、最後の段差は右岸を捲く。泳いでいる時にALは立て続けに3度も地図を流した挙句、無くしていた。河原を少し歩くとまた函。水量が多そうだったため右岸捲き。途中西沢出合でLのザックと10日分の食料をデポし、1839峰南面直登沢出合まで。Lは乗越して帰ってくるまでAt.装備。早く着いたので、行けるところまでLとALで偵察に行く。4m釜持段差でシュリンゲfix、つるりとしたぬめった7mは左岸軍手でクリーニングしつつ、フリクション利かせて登り、お助け紐をfixして帰る。後は入山祝い。月の明るい夜。
39南面前日夜。明るい満月と焚火
2日目 直登沢出合(5:15)Co1040多段大ナメ滝上(8:00)Co1440二股(13:00)前衛峰最低コル(14:45)1839峰(15:15)=C2
快晴。Co640付近左岸からの支沢の流れ込みとガレルンゼを見ると岩盤質の段差が連続する。逆噴射の段差や胸まで浸かる函があったりして楽しい。左股沢を過ぎると10m位の滑滝。先に寒い函と段差があることがわかっているので、右岸草付からまとめて捲く。お助け紐fixの滝上、ハング釜持段差は右岸から小さく捲き、バランスを強いられるc.d。いくつか段差を越すと雪渓。上を行くが降口悪く、バイルでステップ切って左岸岩と雪渓の脇を走る。崩壊したグズグズの雪渓を越えるとCo800三股のような所となって、右の本流には15mハング。右岸ルンゼ使って乗越す。
ニセヤオロ南西面直登沢との出合から長い雪渓が地図上Co1040二股になっている所まで。Co1040付近、本流からは大きな岩壁を滝が二条となって注いできていた。手前のほうの滝は多段の滑滝で直登可能、奥の滝は傾斜が強そうだった。2つの滝に挟まれた中央には広い岩壁が広がり、こちらも登れそう。雪渓は滝の2つの落口で崩壊していて、中央岩壁の所は残っているが、中央が陥没気味、クラックが走っていて崩れそうで不気味。雪渓のどん詰まりからは降りることができず、少し下より右岸を走る傾斜の緩い、長いバンドに乗る。
バンドからの降口に悩むが、ガバを使って立った岩壁をtrv.。お助け紐を引っ張っていって、途中支点を作り、ザックはこれを使って振り子trv.のようにして崩れた雪渓の上に下ろす。空身で一人ずつtrv.して、そこからc.dし、ザックを回収して崩れた雪渓の上を対岸まで走って多段ナメ滝の下へ。この通過は、上に中央岩壁に架かったクラックの走る雪渓を上に望みながらのもので、気持ち悪い。滑滝は快調に登る。上の屈曲先も合わせて10段位の滑滝が奥のほうの滝の落口まであった。
Co1140二股は上部狭い滑滝。上部のチムニー登りでMが足を滑らせてスリップ。途中の段差で止まり、約4mの滑落。残置使ってLがa.bし、駆けつけると幸い捻挫で済んだ。様子を聞いてみると、今までにない腫れだが、なんとか行けそうということであったので、LがMのザックを背負い、登ることにする。この滝を抜けたすぐ上にもチムニー登りを強いられる段差。ALが先行してお助け紐fix。少し行くと山谷の写真の滝で、上部はつるつる。右岸岩壁登って小さく捲くことにする。1p目、ザイル引っ張りお助けでピン取りながら岩壁登れそうなところを斜上するが細かい。細い潅木でザイルfixし、お助け紐でザック釣り上げ。M登攀中にお助け紐引っ張って2p目、岩に乗った草付をだまして登り、岩にハーケンを打ってそこから斜めにc.d。抜けるとCo1280二股、地図上は三股のようになっているが、最右股はほぼ水無し。最左股は5m垂壁、中股登って落石と土の乗った緩いところをtrv.して落ち口まで。悪いのでMは確保して垂壁をダイレクトに直上させると、途中残置があったそうだ。上は滑滝、スケールは上まで合わせると30m位。上が微妙で紐垂らす。その上も滑滝続くが、岩の層が斜めに走っていて、ホールドスタンスはほとんど外傾して細かく全て微妙、山谷の記述が頷けた。スケールもあるので、計3回紐を垂らし、ザックつり上げなども交える。水量は少ないのだが何故か深く釜を持つ滑り台のような滝を上部全身のフリクション使ってガッツで抜けると、相変わらず登り難い滑滝が続くが、核心は抜けたようで息を切らせながら登っていく。Co1440は水量は少ないが、広い草付が見えたので右に、その上も右に行くと、急な草付となりほぼ藪こぎなく前衛峰とのコルへ出た。空身でピークat.するが、結局荷物を取りに戻ることとなる。薪とポールをかき集め、ピークでC2。夕方にはブロッケン現象が見られ、夕焼け、満月の美しい夜。
遠く雲に浮かぶカムエク、幌尻を望む
3日目 C2(7:00)ヤオロマップ岳(10:30)コイカクシュ札内岳(14:00)コイカク沢河原(16:15)=C3
晴れ。Mの足の様子からサッシビチャリ川に下るのを諦め、計画にはないが携帯で下山連絡者に事情を伝えてコイカク夏尾根を下ることにする。出発直前に単独登山者が来て、ヤオロを10分下ると水が流れているという情報を教えてもらう。重荷と暑さに苦しみながらだるい道をヤオロまで。ヤオロからはL、Mがコイカクに向かい、ALは水を汲みに下まで行ってから向かうことに。だるい道をヒラヒラになりながらコイカク沢まで。ナナシ沢の奥二股までに雪渓が残り、39北面にもかなり下のほうから長い雪渓が架かっているのが見えた。沢を少し行ったところでC3。なんとALとMのザックからはパー食が出た。
4日目 C3(6:15)コイカク登山口(8:30)
沢を下って登山口へ。
<パーティー>
沢メイン2年班敗退。
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