11.岩登り術 藤木九三(ふじきくぞう)/1925/三祥堂/86頁
藤木九三(1887-1970) ジャーナリスト、登山家、随筆家
福知山市生れる。京都三中を卒業、早稲田大学英文科に入学するが中退。1909(明治42)年東京毎日新聞に入社、同年やまと新聞に移籍、1915(大正4)年朝日新聞に移る。1916(大正5)年夏、東久爾宮の槍ヶ岳登山の随行記者として初めて日本アルプスに入り、本格的な登山家の道を歩み始める。1919(大正8)年、朝日新聞神戸支局長。1924(大正13)年1月、有峰から上ノ岳積雪期登山。同年6月、ロック・クライミングを目的とした山岳会「RCC同人」を水野祥太郎、西尾一雄と共に発足させ、六甲山の岩場を中心に岩登り技術を研究する。1925(大正14)年8月、早大隊と前後して北穂高滝谷を登攀した。1926(昭和元)年、渡欧、本場アルプスで腕を磨く。1935(昭和10)年、京都大学山岳部の白頭山冬期遠征に報道部員として参加。1936(昭和11)年、石鎚山冬期初登。1959年日本山岳会顧問
内容
朝日新聞社神戸支局長時代、芦屋地方の岩山に目をつけ、同好の士と共に芦屋ロックガーデンを開発し、岩壁登攀の技術習得に努め、1925(大正14)年、本書を発刊した。日本最初の岩登りテキストである。著者の主催するRCCの会員に配布したもの。軽装の小冊子ながら技術、用具の解説に使われている写真と挿絵が丁寧で、分りやすい。
山岳館所有の関連蔵書
屋上登攀者/1929/黒百合社
雪・岩・アルプス/1930/梓書房
雲表/1931/黒百合社
峰・峠・氷河/1933/朋文堂
雲表縦走/1935/三省堂
岳神/1943/朋文堂
雪線散歩/1935/三省堂
登拝頌/1943/山と渓谷社
エヴェレスト登山記/1954/河出書房
垂直の散歩/1958/朋文堂
チロルの伝説/1982/誠文堂新光社
ヒマラヤの伝説/1982/誠文堂新光社
その他
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山行/槙有恒/1922 |
大雪山 登山法及び登山案内/小泉秀雄/1926 |