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第8回北大山岳館講演会

ネパール報告-「2015 年ネパール地震」を中心に-

2015年9月6日(日) 13:30~15:30

要旨
演者はカトマンズ大学に講義のため滞在中の 4 月 25 日に「2015 年ネパール地震」を体験した。大学が休校と なり、地震関連の現地調査を行い、6 月 10 日に帰国した。本講演では、ネパールの住民の自然認識についての 以下の 3 つの疑問について取り上げ、その具体的な課題解決は何かについて考察する。

  1. 2015 3~4月のカトマンズ雷雨・ランタン降雪の異常気象について
    3月後半から4月にかけてカトマンズでは雷雨が続き、カトマンズ盆地のように砂や粘土の湖成堆積物で覆わ れているところやネパール山間部のように断層活動でできた粘土層地帯では土壌水分量が大きくなり、地表が地 震被害を大きくする軟弱地盤化に気づいていたか?また、ランタン地域では毎日降雪があり、放牧中のヤクがか なり死ぬ中で、「2015 年ネパール地震」が発生、雪崩がランタン村を襲い、174 名が犠牲になった。住民は異常 気象には気づいていたが、雪崩発生の可能性をどの程度認識していたのか?

  2. 1934年と 1833年の地震被害について
    「2015 年ネパール地震」の81年前の1934年に発生した地震はよく語られるが、さらに101年前の1833年の地震はほとんど知られていない。前者の震源地は東ネパール、後者のそれは中央ネパールである。大きな地震は80年~100年毎に現れると言われているように、これらの地震被害の教訓がなぜ生かされなかったのか?

  3. 震度5程度で大災害になったことについて
    4 月 25 日に発生した地震の震度は、1995年の神戸・淡路大震災時の大津で感じた 5 程度で、日本でならあまり被害が出ないと思われたが、ネパールでは死者8千、倒壊家屋50万戸以上などの被害が発生した。カトマンズ盆地内のみならず、広域的な視点から、トリスリバザール周辺のヌワコット地域やカトマンズ~ポカラ間のバス・ルート沿いの被害状況を現地調査した。なぜ震度5程度で大災害になったのか?

■講師紹介

  • 伏見碩二(ふしみひろじ)
    • 滋賀県立大学名誉教授・カトマンズ大学客員教授 (2015.03.08-06.05/2016.03.01-05.31)
    • 1941年横浜生まれ。
    • 1961年に北海道大学に入学し、1963~1965年に、北極海で漂流する氷島基地の海洋調査に1年半従事し、北大西洋のアイスランド近くまで漂流、その後1966年まで北極海調査のアルバイト資金で、ヨーロッパの自転車・西アジアのバックパック旅行を経て、中央ネパール地質氷河学術調査隊に現地で合流後帰国する地球一周旅行を3年かけて行った。
    • 1970年にエベレスト・スキー隊に参加するとともに、1973年には学生によるヒマラヤ氷河の通年調査を開始した。
    • 1976年に名古屋大学助手、1980年に青蔵高原科学討論会に参加し、ラサ~カトマンズ間を巡検した。
    • 1982年からの滋賀県琵琶湖研究所総括研究員時に西コンロン氷河調査隊(1987年)に参加し、チベット高原をジープで一周した。
    • 1995年滋賀県立大学教授、2007年退官し、2008~2010年にはJICAシニアー・ボランティアとしてネパールのポカラにある国際山岳博物館の学芸員を勤めた。
    • 現在はこれまでの北極やヒマラヤなどの各氷河地域の調査資料をまとめ、データベース(参考資料)を作成するかたわら、カトマンズ大学で「ネパール・ヒマラヤの環境変化」のテーマで講義している。

  • 受賞歴
    • 秩父宮記念学術賞「ネパール・ヒマラヤの地質研究」団体受賞(1974年)
    • 秩父宮記念学術賞「ヒマラヤ山脈の氷河研究」団体受賞(1981年)
    • 日本雪氷学会学術賞「ネパール・ヒマラヤの氷河構造と氷河変動の研究」(1983年)

  • 主な著作
    • ヒマラヤの自然史.1983,ヒマラヤ研究,山と渓谷社.
    • 青海湖・マナサロワール湖・バイカル湖.1993,世界の湖,人文書院.
    • ヒマラヤの氷河.1998,基礎雪氷学講座氷河,古今書院.
    • 内陸アジア湖沼群への温暖化影響.2006,東アジアモンスーン域の湖沼と流域,名古屋大学出版会.琵琶湖の雪.2015,琵琶湖と環境,琵琶湖と環境編集委員会,サンライズ出版.

  • 参考資料(データベース)

■会場・問い合わせ先等

  • 会場:北大山岳館 札幌市北区北18条西13丁目(北大構内北西隅、北大恵迪寮東側)
  • 定員50名(先着順、参加無料)

問合せ先:北大山岳館運営委員会 電話011-716-2111(内線5131)・携帯090-6870-5120

Facebook: https://www.facebook.com/hokudaisangakukan
E-mail:sangakukan@aach.ees.hokudai.ac.jp

 
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