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第12回北大山岳館講演会

北海道の森林変遷史
−花粉化石から復元された15万年間−

2018年10月13日(土) 13:30~15:30

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■講演要旨

 泥炭や有機物を含む堆積物から花粉の化石を抽出してその種を同定し、産出割合から当時の植生を復元し、その植生が成立した時代の環境(気候や地形など)を復元することが花粉分析学の目的である。
 北海道の氷河時代の植生を復元すると、現在は北海道に分布していない針葉樹のグイマツ花粉が多数産出する。枝や針葉が産することもある。グイマツは現在サハリン北部からシベリアにかけて優勢に分布する落葉性針葉樹である。私の研究はこのグイマツの分布地を訪ね、その生態を知ることから始まった。そこでまず中国北部、東シベリアのコリマ川下流、レナ川中流域での調査と試料採取を行った。その後、サハリン全土について同様の調査を行い、北海道の氷河時代から現在までの植生と気候の歴史を復元することができた。一方、北海道の広葉樹にも注目し、氷河時代終了後のブナの北海道への北上、オニグルミの移動経路などを明らかにした。

■講師からのメッセージ

 私は1951年に北大山岳部に入部し4年間お世話になりました。山や自然が好きでしたので、学部は理学部地質鉱物学科でした。卒業後は高校教師8年の後、4年の子育て期半ばで再び地鉱第2講座で研究生として研究することを決意しました。湊正雄先生の厳しくも暖かいご指導を受け、10年間は今思えば研究者としての心構えを体得できたかけがえのない期間でした。その後、北大教養部での非常勤講師時代を経て北方圏古環境研究室を立ち上げ、現在まで研究生活に専念しております。それができましたのは家族の協力のほか、加藤孝幸さんの経営するアースサイエンス株式会社の分析室をお借りできたことが大きいです。私の研究は化石花粉から過去の植生と気候を復元することです。これまで45年間、北海道を中心にネパールカトマンズ盆地、アラスカユーコン・タナナ川流域、中国三江平原、東シベリアコリマ河下流域、サハリンにおいて調査を行い成果を公表してきました。サハリンには8回調査に行き、鮮新世末以降の植生と気候の変動を解明しました。現在は国際プロジェクトで掘削採取した太平洋と日本海の海底コアの分析により、陸域の植生と気候変動の復元を行っております。

■講師紹介

  • 北大山の会会員・北方圏古環境研究室主査 五十嵐八枝子

主な著書

  • 「続北海道5万年史」(共著、郷土と科学編集委員会)
  • 「北海道創世記」(共著、北海道新聞社)
  • 「北海道・森と木の文化」(共著、札幌学院大学生活協同組合)
  • 「北海道の自然史、氷期の森林を旅する」(共著、北海道大学図書刊行会)など。

受賞記録

  • 1990年 地学団体研究会 地球科学論文賞
  • 2008年 日本第四紀学会 第1回学術賞
  • 2013年 日本第四紀学会 論文賞
  • 2014年 日本第四紀学会 功労賞 
  • 2017年 地球環境史学会 第2回学会賞

■会場・問い合わせ先等

  • 会場:北大山岳館 札幌市北区北18条西13丁目(北大構内北西隅、北大恵迪寮東側)
  • 定員60名(予約無し,無料)

問合せ先:北大山岳館運営委員会 携帯090-6870-5120

Facebook: https://www.facebook.com/hokudaisangakukan
E-mail:sangakukan@aach.ees.hokudai.ac.jp

 
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