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OBの山行記録・ 2006年11月6日 (月)

上ホロ正面壁ほか・現役OB合同登攀合宿/米山

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現役と三日間登攀合宿。ザイル手繰っちゃ山の話、雑炊食っちゃ山の話。
【ルート】
上ホロカメットク山周辺・新ZをBCにして、化物岩、上ホロ正面壁、八ツ手岩の登攀
【メンバ】
A班:斉藤清克(87入部),米山悟(84入部),澤田卓郎(3)
B班:勝亦浩希(4)、寺尾祐信(3)、平塚雄太(3)
【日程】
11月3日〜5日


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現役は80年代とは変わって、冬の登攀をやるようになっていた。この季節の十勝は、内地でいえばちょうど八ヶ岳のスケールの登攀稽古場のようなものに映った。まだ冬の始まりで天気に恵まれたので、良い条件で三本のルートを登った。視界無し猛吹雪で行動する練習場だった厳冬の十勝連峰とは別の山だった。




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●11/3:化物岩・高曇り後ガス
札幌(5:30)→十勝岳温泉発(9:15)→BC→化物岩左ルートとりつき(11:15)→終了(13:30)→旧DZ経由→BC(14:30)
*B班は右ルート
新ZにBC設営。すぐ上の化物岩はだいたい右と左の二つルートがある。A班は左、B班は右。澤田がトップ。1p目:三級凹角を登る。2p目:2級少し回り込んでテラスへ。3p目:三級+。通常のルートよりもカンテの更に左ルート。ちょっと変な体勢になるバンド状。化物岩の上で勝亦たちと合流して旧Dまで稜線のハイマツをこいでそこから下降。旧DZの雪は申し訳程度。砂礫は凍り付いていてアイゼンはきまる。雪のうっすらつもったZ谷は、なんだかバルトロ氷河のキャンプ地みたいだ。


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●11/4:上ホロ正面壁三段ルンゼ・ガス後快晴
BC(6:20)→上ホロ北西稜→三段ルンゼとりつき(8:10)→終了(12:00)→上ホロカメットク山(12:20-50)→上ホロ小屋のコルから下降ルンゼ(下部は左岸)→BC(14:30)
*B班は中央クーロアールルート(敗退)




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夜のうちにBCは小雨、山は真っ白に雪化粧して、岩壁にはびっしりエビのしっぽが付いてハクが付いた。北西稜を顕著な黒い岩峰までたどって、急な斜面をトラバースして三段ルンゼ取り付きへ。砂礫の急斜面は凍り付き、前爪刺してのこの50mほどの横這いが結構怖かった。本日のトップは齋藤。



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1p目:四級40m。チムニーの先に黄緑色のかぶった氷柱。アイスアックス利かせて登る核心。そのあと雪のルンゼ。2p目:四級+30m。雪のルンゼの先に黒い洞穴の様なチムニー。齋藤は大股開きの谷側向き突っ張りで登り、最後右にアックス利かして脱出。僕はそこのとこアブミをかけて抜ける。その後30mほど雪のルンゼをノーザイルで登り、最後に3p目、チムニー2連発。四級−30m。



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十勝の通過点だと思っていた上ホロが、今日はグランドジョラスと化した。正面壁は凄い。下降は上ホロ避難小屋のあるコルから。上は急だが旧DZより緩い。谷の中は落石が来るので、左岸の高台を通って下りた。勝亦たちは敗退。氷の発達がまだまだだったとのこと。



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●11/5:八ッ手岩右ルート・高曇後ガス
BC(6:00)→八ツ手岩右ルートとりつき(7:20)→終了(9:30)→コルにて(〜11:00)→懸垂×2→BC(13:30-14:00)→十勝岳温泉(14:20)
*B班は中央クーロアールルート(敗退)


正面壁はきのうの晴天で、日の当たる所は黒く、日陰は白く縞になっている。八ッ手岩はほとんど黒い。取り付きの尾根も雪は少ないが、砂礫ががっちり凍り付いていて、アイゼンがきまる。他パーティーがいたが、幸い左ルートを行ってくれた。


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1p目:四級30m。ジェードル後小バンド。コケモモの泥壁にアックスがきまる。バンドの一枚岩が嫌な感じ。僕だけ鐙をつかう。ここは度胸が要る。核心はここだけ。2p目:二級。3p目40m:フェイスをトラバースしてコルまで。ここから、今日も中央クーロアールに取り付いている勝亦パーティーを谷越しに観戦する。ここから見る正面壁は絶景だ。正面から見ると凄い所を登っている。


下降は最高点のピナクルを右に捲き、その先のピナクルから懸垂50m×2ピッチ。落石多く、注意する。雪面に下りてからも落石を警戒し、流路を避ける。勝亦Pは取り付きを右寄りに換えて2p登ったが、そこまでで引き返し。ファイトが及ばず、時間切れとのこと。悔しかろうなあ。

季節が早かった上に気温が二,三度と、冬登攀というにはシビアさは無かったが、氷があまり使えないため、岩登り主軸の登攀になった。雪があればあったで、別の難しさになりそう。齋藤はよく登る。現役はロープの扱いに慣れていて、安心感がある。

上ホロ荘の露天でのんびりして帰る。朝晩の食費が三日間で300円/一人というのには感動した。
  • コメント (2)

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コメント一覧
米山   投稿日時 2006-11-10 10:45
冬テン二張り。メシは別。雪はうっすらなので石ごろごろの上で、しかも石が凍って地面にくっついているのでどけられなかった。寝心地最悪だった。
やまもり   投稿日時 2006-11-9 23:19
「雑炊食っちゃ山の話」、いいですねえ〜。久しぶりに、テントで雑炊食いてえ〜。
ところで、この時期の新Zでの6名のBCというのはどんな感じで設営するのでしょうか?
冬天2張? その場合食事も2班別々??
 
 
 
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