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現役の報告・ 2004年9月21日 (火)

2004夏岩メイン
2004岩メイン 4峰正面壁-屏風岩-錫杖岳
9/12-9/20 
L赤桐4 AL見瀬3 M2 勝亦 村松 柴谷 斎藤
(Time and Route)
9/12 晴れ 沢渡→上高地→奥又白BC 
上高地 7:00 奥又白池BC 13:30
 上高地の荷物預かり所に後半日程分の食料等を預け奥又白池へ。ガイド地図にも難路とかいてあるアプローチはしんどい。雨が降ったらひどいことになるだろう。奥又白池は上高地の喧騒から離れた静かな星の綺麗な所。水場あり。
9/13 曇り→雨 見瀬+勝亦+斎藤 松高ルート (4級A0) 赤桐+村松+柴谷 4峰正面壁 北条-新村ルート(6級)
奥又白池発 5:00 取り付き 7:00 登攀終了 17:00 ビバーク1 17:00〜
 3人パーティー×2で4峰正面壁へ。赤桐Pは北条新村ルート。4峰正面壁は脆い。人気があるだけあって岩は比較的安定しているが登られていない部分は芦別の夫婦岩くらいの脆さ。1〜3ピッチ目は延々と3級。ピンもまばら。3ピッチ終わると広く快適なハイマツテラスに着く。4ピッチ目が核心。5+のハングのあとに6級のハング。岩は脆いし、ピンもハーケンだしとイヤなことたくさんだけどここで自分をプッシュしなきゃ意味が無い。北海道からわざわざやってきてA0するわけにもいかんでしょうと存分に時間をかけてフリーで抜ける。思えばこれがビバークを導いた。
フォローは5+のハングでA0、6級のハングでA1。ほっとしたところで5ピッチ目。トポによっては4級A0だったり4級だったり。残置支点につられてA0ラインに入っていってしまうがフリーだと岩が脆くて苦しい。ビレイ点付近まで引き返しA0が不要なライン取りをする。5級くらいには感じた。登攀が終わるころになって、ガスが出てきて視界がなくなってきた。
登攀終了後、トポに載っている下降の通りなら十分BCに戻れるはずだったのだけど見瀬パーティーからコルへの下りがガラガラで悪く、道もわかりにくいと連絡が入る。軽く偵察に出た後、終了点付近でビバークをすることに。2年生はツェルトを張った経験がなかった。ツェルトは張れる限り張った方が濡れなくて良い。夜から雨が降ってきた。BCに戻ったパーティーと無線連絡をすると雨は翌日の午前中いっぱい降る予報とのこと。北条―新村ルートを登るには北西壁ダイレクトあたりが準山として必要であろう。

9/13 曇り 見瀬、勝亦、斉藤 松高ルート BC(5:00)→取り付き(7:20)→登攀(7:30〜13:30)→4峰頭(2:00)→4峰頭(2:30)→5・6のコル(4:00)→BC(6:30〜50)

取り付きを探すのに手間取る。トポを見て探すも、判然としない。
1p目 40m 2級  草付の浅い凹角。
2p目 40m 3級+ 草まじりの凹角を左上後、バンドを右上。
3p目 25m 3級  一段上の大きなバンドに上がり、左へトラバース後、凹角を登る。 正規のルートと合流したものと思われる。
4p目 25m 3級  フェースを左上後、凹角に入り、ハングの下でビレー。
5p目 40m 4級A0 正面にある残置の多いハングをA0でのっこす。その後凹角をのぼり、緩傾斜帯に入りピッチを切る。松高ハングはこのハングの右側にあったのではないかと思う。
6p目 50m 2級  緩傾斜帯を登る。
7p目 50m 2級  緩傾斜帯を登る。4峰頂上直下100m、ここでザイルを解く。全体的に浮石が非常に多かった。
帰り道で視界が無く、道を間違える。3・4のコル手前で視界が出て気がつき、引き返す。北尾根は急で危険。

9/14 雨→晴れ 赤桐+村松+柴谷 4峰ピーク直下→涸沢小屋
ビバーク1発 12:20 涸沢小屋 19:00

 午後から良くなるとの予報を信じ昼まで動かず。いくら悪いと言っても晴れれば下れる道。しかし一向に天気は良くならず、視界は50〜100m。ルートファインディングに苦労。4.5のコルへの下りは岩が濡れていたらしんどいだろうとのことなので計画に出していなかったが3.4のコル経由で涸沢小屋に下ることに変更。しかし視界50mの中いくら磁石と地図を見ても似たような岩がぼこぼこと立っていていまいち正確な場所がわからない。夕方になって突然視界が回復。現在位置を正確に把握し結局ついたのは19時であたりは暗くなってしまった。下降路の下調べが不十分であったし朝早くから雨が止まないケースを想定して小屋に下るべきだった。同ルートの懸垂下降はトラバースが入っていることと、プロテクションが悪いことによりあまり容易ではなかったと思われる。小屋のストーブで濡れた衣類を乾かし、カレーライスを購入。まだピン食が残っていたがうまいものに限る。キャンプサイトの大岩を利用しツェルトを張りビバーク2。見瀬パーティーとは複数回無線交信。

9/15 快晴 赤桐+村松+柴谷 涸沢→5.6のコル→奥又白池
涸沢小屋発 7:00 合流 8:10 奥又白池BC 10:10

小屋を出発し、5.6ののコルを乗っ越し涸沢小屋まで迎えに来た見瀬Pと合流。5.6のコル経由で奥又白池へ。そのまま横尾に移動することも考えたがビバークの疲れもあったので移動はせず。幾分奥又白の秋が深まったようだった。

9/15 快晴 見瀬、勝亦、斎藤
BC(5:50)→5・6のコル(7:00)→涸沢ヒュッテ付近(7:40〜8:15)→5・6のコル(9:00〜15)→BC(10:30)

5・6のコルからの道が分かりにくいのと、一度合流したほうがいいということで、赤桐Pに会いに行く。

9/16 晴れ 奥又白池→横尾BC→屏風岩T4偵察
奥又白池発 5:10 横尾BC 8:00〜9:00 T4 10:30〜15:00 横尾BC着 16:10

横尾に移動。柴谷はテントに残り、斎藤、村松は上高地に食料を取りに、赤桐、見瀬、勝亦は屏風岩のアプローチルート、T4を偵察に。途中一回渡渉を要する。ひざ下程度。靴を脱いだり転石したりダイブしてしまったり。T4は赤桐リード。フォローは時間節約のためA0も交える。

9/17 雨→曇り T4取り付き引き返し
横尾BC発 4:00 T4取り付き 5:00〜9:30 横尾BC着 10:30

雨の中ラテルネ行動で屏風岩へ。T4取り付き脇の岩小屋で時間待ちするが雨が上がらないので引き返し。見瀬パーティーは8時引き返し。

9/17 雨 見瀬、村松、斉藤
BC(4:00)→T4取り付き(5:00〜8:00)→BC(9:00)

ラテルネ行動。渡渉では靴を脱いだ。天気の回復が見込まれないと判断し帰る。

9/18 曇り→雨 赤桐+勝亦+柴谷 東稜ルート (4級A1)
横尾BC発 3:45 T4取り付き 5:00〜7:40 東稜 8:10〜15:05 下降 15:15〜17:00 T4取り付き 19:40 BC着 21:00

ラテルネ行動でアプローチ。T4はうまくライン取りをすれば4-〜4級程度になる。奥又白での下降のミスを考慮して乗っ越すのは中止しビバ訓セットは取り付きにデポ。東稜はアブミの架け替えに終始する。勝亦リード。何ら問題ない。ビレイ点はせまく柴谷は高度感に慣れない感じ。プロテクションは主にリングボルト。赤岩でエイドしていれば対応できる。雨と時間切れのため最終ピッチを残し懸垂で取り付きまで。3連休と言うこともあって下りの順番待ちを強いられた。T4は特に混む。準山としては大黒あたりで対応できるが他にマルチピッチでの懸垂下降の練習が必要。登るのも下るのもスピードを意識する必要がある。

9/18 曇り 見瀬、村松、斉藤 雲稜ルート
BC(4:00)→T4取り付き(5:00)→登攀(5:35〜15:00)→T4取り付き(20:10)→BC(21:15)

前日と同様にしてT4取り付きまで。靴をデポし、先行パーティーが登るのを待って、取り付く。
T4  1p目 40m 4級  快適なクライミング
   2p目 40m 5級− 核心部は少し左からルートを取ると容易だった。斉藤がA0。
   3p目 25m 2級  土のルンゼ。スタカットで行く。木でビレー。
   4p目 25m     歩く。50m1ピッチで届いたようだ。
   5p目 30m 3級  チムニーを登り、スラブを登る。
雲稜ルート取り付きにビバークセットをデポする。
雲稜 1p目 20m 4級  右上の凹角を登り、小バンドにてビレー。
   2p目 30m 5級  引き続き凹角を登る。凹角は上に行くほどかぶってくる。ピナクルテラスの少し下のテラスでビレー。
   3p目 40m 5級A0ピナクルテラスから右に出て、右上に見える小ピナクル目指して登る。ホールドが細かい。所々A0。小ピナクルからは階段状を右上し、扇岩テラスへ。
   4p目 35m 5級A1リングの代わりに3mmシュリンゲがついたボルトにアブミをかけかえながら登っていく。ハング下のレッジでビレー。狭い。
   5p目 15m 4級  ハング下のバンドをよちよち歩きのようにしてトラバース。村松、斉藤はA0。声が通らず、10mでピッチを切るべきだった。
   6p目 15m 3級  右上のテラスに上がった後、その左上のさらに大きなテラスに上がる。
   7p目 35m 5級A1テラスを左に出て、ルンゼ状のスラブを登る。びしょびしょに濡れており、A1で登る。不快。雨と時間切れのため、ここで引き返し。
下降 1p目 35m 7p目終了点から6p目終了点の左にある、蒼稜ルートの終了点に降りる。
   2p目 25m 扇岩テラスまで届くかと思ったが、2m届かず、ユマーリングで登り返し、時間を食う。4p目終了点の右下のハンガーボルトを含む終了点で切る。この方法が一般的だったようだ。
   3p目 30m 扇岩テラスまで。
   4p目 50m 扇岩テラスの左側へと降りていく。蒼稜ルート1p目終了点に斉藤、村松が降りるも、ロープが回収できず、見瀬だけ扇岩テラスのすぐ左下の大テラスに降りて2回に分けて降りる。この方法が一般的だったようだ。
   5p目 35m T4まで。
T4尾根の下降は偵察時と同じ。

9/19 雨→晴れ 横尾→上高地→槍見温泉
横尾BC発 11:00 槍見温泉 16:00

朝起きたら雨だったのでのんびりだらだらと出発。晴れてから徒歩+バスで移動。錫杖岳を登る日程が一日だけになってしまったのでBCを上まで上げず街の隅っこにBCを張る。夜は新穂高温泉(無料混浴露天風呂、水着着用)で疲れをいやす。開放された温泉はすごく気持ちよい。短い日程ならBCは上げない方が楽だろう。

9/20 曇り 赤桐+勝亦+斎藤 錫杖岳左方カンテ(5級A0)→帰路
BC発 4:00 錫杖沢出合い 5:10 前衛壁基部 5:45? 左方カンテ 7:00〜11:00 下降 11:00〜13:00 登山口 15:10

錫杖岳(しゃくじょうだけ)は花崗岩の岩場。花崗岩なのにガバガバでどのピッチもたまらなく快適。斎藤リード。A1すれば4級になるのだがA0までで5級A0として通過。慎重で安定した登り。途中先行パーティーに譲ったため休憩時間30分ほどを含んでいる。フォローは走るように登れる。核心部はA0しないと5+くらい。パワーや保持力はいらないがムーブが複雑。岩は堅くプロテクションは乱打されたリングボルトとカムでいくらでも取れる。本ちゃんというよりはマルチピッチフリークライミングのエリア。どこかゲレンデ的。5+や5級もなんでもなくて簡単。左方カンテと言うわりにカンテはあまりないけど道内じゃあまりできないチムニー登りもできる。後続パーティーが多く 同ルートの懸垂下降は不可能だったため途中から注文の多い料理店を懸垂で下降。4P。同ルートを下降するより注文の多い料理店を下降した方が早いだろう。準山としては特別アルパインルートを登りこむ必要はないだろう。基礎的なフリークライミングの経験とプロテクションに関する知識、マルチピッチの懸垂下降が必要。2年生同士で行ってよいような岩場。

9/20 曇り 見瀬、村松、柴谷 第一ルンゼ
BC(3:35)→錫杖沢出合い(5:10)→錫杖岩基部(5:45)→第一ルンゼ取り付き(6:00)→登攀(6:10〜12:00)→取り付き(13:40〜50)→BC(14:50)

ラテルネ行動。錫杖沢出合いから岩壁基部まで踏み跡がある。南沢出合い、錫杖岩小屋は確認できず、気がついたら基部に着いた。少し上で水を汲んでから取り付きへ。しかし、第一ルンゼに水が流れていた。
1p目 35m 4級+ ルンゼの左のフェースを登る。硬くて快適だが、核心部だけ濡れている。柴谷はA0。
2p目 15m 5級  出だしの小さなハングを越えると、あとは容易なスラブ。
3p目 50m 4級  水の流れるルンゼの中を歩いて登る。谷が二股に分かれるところで滝の上を大きく左にトラバースし、大テラスでビレー。左の側壁を登るのだったのかもしれない。
4p目 25m 3級  正面の階段状を登り、再びルンゼ内に戻る。このあたりはどこでも登れそう。滝の下でビレー。
5p目 20m 4級A0 ルンゼ内を左上していき、水の流れるスラブを左にトラバースして大テラスへ。トポにある大テラスはさらに15mほど上のところ。ルンゼ内は水が流れており、とても登れるような状況ではない。上の様子を見るためと、左方カンテパーティーと連絡が取れないかと思い左のカンテの上に出てみたが、引き返すことにする。
下降 1p目 20m 4p目終了点へ。
2p目 35m ルンゼ内の二股の少し下へ。
3p目 35m 2p目終了点へ。
4p目 50m 取り付きまで。
あとは走って下山。


*携帯電話
奥又白、錫杖岳は所々入るが横尾は入らない。屏風は未確認。

*情報収集

今回は4〜5冊のトポのコピーを持参した。情報量を増やしたのは正解であった。しかし奥又白の計画は準山の不備により直前に合流したものだったので下降路等の下調べが不十分となってしまった。後日インターネットで調べたところ下降路が悪いという情報も出ておりビバークしているパーティーもいくつか見受けられた。松高ルートに関しても取り付きがわかりにくいと出ていた。ルートを外している報告は見られなかった。いずれにせよ本州に行くときはルームの記録、トポのみならず実際に行った人の記録をインターネット等で集めることの重要性を改めて感じた。

*パーティー

赤桐:ビバークさせてしまった。ビバーク1は妥当であったと思うがビバーク2に突入したのは判断ミスによる。
見瀬:良くやった。
勝亦:ロープワーク等何ら他問題ない。あとは5+以上を登る登攀力が欲しい。
村松:無難にこなした。
柴谷:リードできなかった。自主性。
斎藤:無難にこなした。口出しも多い。幾分リードクライミングを忘れ気味?

全体的には登攀ルートのRfが課題。わざわざ難しい方を登ってしまう場面などが幾度かあった。

*感想

赤桐:山岳部で本州で6級登ったのは始めてのような気もするけど岩場の入門ルートを登っただけで2ビバークもしたのはもっと初めてだろう。他パーティーに心配かけてしまって申し訳なかったし、結果的に2日間登攀できる日が減ってしまったのが残念である。しかし自分の力をめいいっぱい出し切って一本のアルパインルートを登れたと言うことで悔いはない。帰りの電車で女子高生に「臭い、クサイ、くさい」と鼻をつままれたのがいささかショックだった。
見瀬:疲れた
村松:得がたい経験をした。リード出来て良かった。
勝亦:良かった。また穂高周辺の岩場に行きたい。
斎藤:一本リードで完登出来てよかった。
柴谷:本州はお金の面からしてどうかな…。
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