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OBの山行記録・ 2007年11月6日 (火)

patagonia light expedition その五

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Puerto Natalesに戻った僕と白石は、浴びるように酒を飲んだ。翌朝、頭が痛い。澤田とは、公園入り口で別れた。彼は帰国のフライトが迫っているので、そのままパイネトレッキングのスピードアッセントに出発して行った。Puerto Natalesに戻ってからはずっと曇り空。雨もよく降る。Paine方面は分厚い雲に覆われている。帰国までにもう一回アタックできるだろうか?悶々として街で天気を待つ。

概要 3/7 澤田がトレッキングからPto. Natalesへ帰ってくる。
    3/9 澤田帰国。赤桐合流。
    3/10 赤桐がトレッキングへ出かける。
    3/14 Pto. Natales→Paine国立公園→Camp. Japones
    3/15 Torre Norteアタック
    3/17 BC→Pto. Natales
    3/19 解散
3月9日 一昨日、澤田がトレッキングから帰ってきた。今朝、彼はBuenos Airesへと旅立った。それとは入れ替わりに突然、赤桐が宿にやってきた。卒業旅行にPatagoniaにやってきたらしい。ちゃっかり登攀具も持ってきている。天気があえば一緒に登ろうということにして、翌日、彼もトレッキングへと出かけていった。

3月13日 今日まで雨続きであったが、明後日は晴れるようだ。これがラストチャンスになるだろう。明日から公園に戻って明後日に賭けることにする。今回は、クライマーもよく行くTorre del PaineのTorre Norteに目標を定めた。記録も多いし、登攀距離も短く24時間で戻ってこられるためだ。明日はBCとなるCamp Japonesへ入る。

3月14日 公園入口11:00-15:00Camp Japones
いい天気。重荷にあえぎBCに着くも、現地待ち合わせの赤桐の姿が見えない。荷物はあるのに。夕食を食べ終えた頃戻ってきた。取付きを見に行ってたようだ。夜には星も見え、あすは早起きしてアタックだ。


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3月15日 BC3:00-9:00取付き-18:00Torre Norte18:30-2:30取付き-9:30BC
朝1時に起きる。空にはたくさんの星。風もない。期待できそうだ。クライマー小屋で朝食を済ませ、3時には出発する。はじめは樹林の中から気持ちのよい道たどり、次第に涸れ沢に入る。急登を登りきるとトレイルはケルンに導かれるようにモレーンリッジへと続く。Torresの全容が見えるところまで2時間ほど。まだあたりは暗く三日月もTorresに隠れてあてにできないので、1時間ほど明るくなるのを待つ。再び歩き始めると、近くに見えていたTorresも意外に遠いことを知らされる。壁の基部手前に不要な荷物をデポして取付きへと向かう。


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ルートはTorre Centralとのコルから始まるが、コルへ直接突き上げるルンゼは落石の危険が高く、我々はロックリッジから細いバンドをトラバースしてコルへ至るルートを選んだ。ここからの1ピッチが核心で、白石も慎重にオーバーハングを越えていく。ここを過ぎれば後は大まかな岩をどんどん飛ばすだけだ。そろそろ着かないかと思っているころ、いきなり頂上へ飛び出した。いつものように僕と白石はタバコをふかす。赤桐は涙ぐんでる。


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下降はWest Faceのクラックシステムを適当に下る。もうあたりは暗くなり、だらんと垂れたロープは闇に吸い込まれている。これから下る先でクラックラインが途切れると終わりだ。これまでにない緊張の中の下降となった。ようやく基部についたときには、2セットあったナッツもたった4個になってしまった。

3月17日 昨日はよく寝た。今日はもう、Torresは雲の中。いやはや、好天をつかめたのはラッキーとしか言いようがない。さっさとPto. Natalesでの乾杯を目指して山を下る。

長かった2ヶ月もようやく終わりを告げた。Patagoniaでの経験は得がたいものであったが、われわれはまだそのほんの入り口にいるだけに過ぎない。特にValle Baderには手垢のついてないの大岩壁が林立しており、まだまだ出口は見えそうもない。


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山下(11と白石(7は三木(8と平塚(4を加えた4人で、11月10日よりNepalに行ってきます。Patagoniaとはまた違ったクライミングを楽しんできます。

  • コメント (1)

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コメント一覧
米山   投稿日時 2007-11-7 9:33
パタゴニア次回の「手垢の付いていない大岸壁」にも期待。ネパール間際の報告ありがとう。お達者で。

現役も一年班、二年班両方出るようで一安心です。
 
 
 
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