手前の尾根から三頭山
●2006年1月
【ルート】
政和温泉→尾根往復
【メンバ】
米山悟(84)、斉藤清克(87)
1月29日
政和温泉(8:50)→山頂(13:45-14:10)→政和温泉(16:20)
登り残し未踏峰シリーズで、三頭山登りました。広々して良い山域です。
【記 録】
和寒インター経由で幌加内の政和温泉へ。寒々と冷え込んだ道北の小さな盆地だ。盆地の向かい側は北大の演習林でノムラさんがいるかもしれない。手持ちの昔の五万図には深名線がまだ走っていて、三頭山には夏道記号も無い。温泉の駐車場に停めて一線川右岸尾根を末端から出発。
標高差は800だが、三頭山の前山の尾根を長く登るルート取りなので、なかなか近づかない。尾根はゆるやかで木の生え具合もちょうど良い。雪は新雪ラッセル10センチほどで晴れ。風もない。気温は氷点下7〜8度で、これまたちょうど良い。エゾマツもハルニレもダケカンバも、時折直径1m前後の太いやつが生えていて感激する。エゾマツの枝振りが見事で、良い間隔に生えている。こういう山のスキーは快調なのだ。
640ポコから小平蘂山方面
途中640のポコが二つあり、その辺が細くなっていて進みづらいが、その二つを超えると急な大斜面になる。標高800mに北電の電波反射板のようなものが建っていて景観を壊している。
山頂の二人
山頂部は頭が二つ三つあるので視界がないと戻りがきついかも。山頂からは日本海が見えた。北の方へのびるこの山脈の延長には、1000mこそ切るものの白く堂々とした連山がつながる。釜尻山、小平蘂山(オビラシベ)など風格がある。厳冬期の現役メインの縦走に良いと思う。ピッシリが霞のかなたに。
山頂から滑降
山頂から標高差400の白い急斜面は最高だ。登山靴の靴ひもをぎゅぎゅっと締めて一気に滑り降りた。フワフワの上ナダレる気配無し、大胆なターンをしてバランスを崩しても雪が深いので転ばない。ちょん切らずに連続で降りたので膝の上筋がつってしまった。
新雪の滑降
登り返しのポコもうまいこと巻いたりして通り抜け、下りは予想以上にシールを付けずに済んだ。温泉めがけて滑り降りる期待していなかった最後の斜面もオマケとして楽しんだ。
山頂から小平蘂山
20年前、ピッシリの入山は深名線の蕗ノ台駅で、ホームからラッセルを始めた。鉄道入山した時代の豊かさを今になって知る。高速道路で行くのは確かに便利だけれど。
政和温泉(500円)→深川駅前菊屋でカツ丼→札幌ー(夜行バス)→函館で帰る。寿司屋のカツ丼は凄くうまかった。肉、コロモ、タマゴ、飯、量も申し分なし。札幌ではバスセンターに近いディックの部屋で南極映像を見たり昭和基地の話など聞きながら23:55のバスまでやっかいになった。
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赤面山(あかづらやま)(1701.1m)
●2006年1月22日(日) (1ー0)
【ルート】
旧白河高原スキー場跡地=赤面山
【メンバ】
L:山森聡(86入部)、M:清原実(86入部)、田中健太郎(87入部)、石川守(87入部)
【行程】
1月22日(日)(曇・強風→晴)旧白河高原スキー場駐車場跡Co1080m(9:20)→Co1320m(10:00-20)→スキー場跡最上部Co1490m(10:50-11:00)→赤面山(12:00-45)→スキー場跡最上部Co1490m(13:15)→駐車場跡(13:45)
【記録】
AACH20年目(1986入部)と19年目(1987入部)の首都圏在住者全員(と言っても4名)で、那須連峰へ山スキーへ行ってきた。4人全員が那須連峰は初めての山域である。入山前日は首都圏で雪が降り、横浜では10cmの積雪。那須どうぶつ王国に併設されているマウントジーンズスキー場の仮眠施設(温泉付:2000円)でC0。
翌日は、マウントジーンズスキー場から、那須連峰最高峰の三本槍岳(1916.9m)をアタックする計画であったが、山々にはガスがかかり、強風が吹き荒れている。とても白いところを長時間歩ける天気ではないし、今後良くなる保証もない。そこで、悪天候時の場合の、予備ルートとして計画していた、樹林帯行動が多く、かつ行動時間が短い「赤面山」の登山口へ向かった。那須甲子有料道路(930円)で、栃木・福島県境を越えると「赤面山」登山口である。
気温-10℃で強風が吹き荒れている。山スキーは中止して温泉三昧しようとの意見に傾きつつあったが、「現役時代なら行けるところまで行ったはずだ。折角来たのだから、とりあえず行けるところまで行ってみよう」ということになった。
強風の吹き荒れる旧白河高原スキー場の跡地をシールで登って行く。スキー場は数年前に廃業したようだ。スキー場は、一度開発すると廃業しても、元の自然(美しいブナの森)に戻せるわけではないことが悲しい。
Co1320mで大休止。風はまだ強いが、天気は徐々に回復に向かっているようだ。ゾンデ棒での測定によると、積雪は1.7m。気温は-10℃。シェイクは現役時代からの秀岳荘オリジナルのナイロンジャンバーだ。フードが大きいので厳冬期の強風時には重宝しているそうだ。
スキー場跡最上部(Co1490m)では、晴れてきた。スキーの品評会。左からヤンケ(つい一週間前に新調)、山森(昨年新調)、ババア(一昨年新調)、シェイク(ミニスキー)。ヤンケも大金を山スキーに投資したので、元をとるために、山に通うそうだ。仲間ができた。
ブナの森をスキーで登るヤンケ。いつの間にやら、空は快晴だ。
那須連峰(茶臼岳、朝日岳など)を一望しながら登る。入山時には悪天候で眺望は全く期待していなかっただけに、あまりに素晴らしい眺望に感激! ババアと私は2週連続で、1月(厳冬期)の山で眺望を楽しめるなんで、何てラッキーなんだろう。
赤面山の山頂(右)まで、あと一息。左に見えるのは、三本槍岳の手前のスダレ山。スキーが快調そうな大斜面だ。
赤面山の山頂にて。バックの山は、三本槍岳とその手前のスダレ山。左から、山森、石川ヤンケ、清原ババア、田中シェイク。
山頂で、那須連峰(茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の手前のスダレ山など)を眺めながら、大休止。いい景色だ。
晴れ渡りたる青空♪ 輝き満てる雪原♪ スキーは楽しいね〜。
お決まりの温泉。那須五峰の湯の露天風呂。C0時にもらった割引券で、1000円→500円。
今回は、結果的に途中から良い天気となったが、悪天候時の予備ルートを計画しておいて正解であった。現役なら、樹林帯で天気が良くなるまで停滞するのだろうが、社会人だとそうはいかない。白いところに出る計画と予備ルートとして樹林帯行動中心の計画の両方を設定しておくことにより、天候によらず週末を楽しむことができる。
(文責:山森 聡)
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四阿山(あずまやさん)(2354m)
●2006年1月15日(日) (1ー0)
【ルート】
あずまや高原ホテル=四阿山
【メンバ】
L:山森聡(86入部)、M:清原実(86入部)
【行程】
1月15日(日)(晴)あずまや高原ホテル(9:00)→四阿山(13:30-14:20)→あずまや高原ホテル(15:50)
【記録】
入山前日は雨。C0のババア宅を早朝車で出発。上信越自動車道からは雲の上に浅間山が顔を出しているのが見える。天気は回復に向かっているようだ。
あずまや高原ホテル前の登山口で、登山計画書をポストに入れ、雪崩ビーコンの相互確認を行い入山。雪崩ビーコン(アクセストラッカーDTS)を、今回の山行をきっかけに、昨日2人分購入した。
1612の台地を行く。天気はだんだん良くなってきており、眺望のすばらしさに気分は最高。
北アルプスをバックに登るババア。
1月とは思えない良い天気で、北アルプスが全部見える最高の眺望である。
四阿山(あずまやさん)山頂から、上越国境方面を望む。
山頂から見た、浅間山。
山頂から見た、根子岳。後ろには、北アルプスの山々も見える。
山頂の祠。
北アルプスを見ながら滑る。バリズボの雪なので、滑りは快調とは言いがたい。スキーを雪に引っ掛けて、2人ともこけまくりだった。そして体力消耗した。
木立くぐりて、いで湯へ。スキーを脱ぐなり、お決まりの温泉。あずまや高原ホテルの露天風呂から、浅間山を望む。日帰り入浴1000円(タオル付)。
(文責:山森 聡)
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笠ヶ岳(1852.1m)、白毛門(1720m)
●2005年7月23日(土)〜24日(日) (2ー0)
【ルート】
土合駅→土合橋→(湯檜曽川東黒沢)→丸山乗越→ウツボキ沢とナルミズ沢の出合C1→(宝川ウツボキ沢)→笠ヶ岳と白毛門の間の稜線→(夏道)→笠ヶ岳→(夏道)→白毛門→(夏道)→土合橋→土合駅
【メンバ】
L:山森聡(86入部)、M:清原実(86入部)、田中健太郎(87入部)
(注) 半年遅れの山行報告で恐縮です。
【行程】
7月23日(晴)土合駅(11:35)→土合橋(11:45)→湯檜曽川東黒沢Co1030m二股(14:00)→丸山乗越(15:40)→ウツボキ沢とナルミズ沢の出合C1(16:20)
7月24日(晴)C1(6:00)→宝川ウツボキ沢Co1400m付近(7:35-45)→笠ヶ岳と白毛門の間の稜線Co1750m(9:10-35)→(夏道)→笠ヶ岳(9:50-10:00)→(夏道)→白毛門(11:00-30)→(夏道)→土合橋(14:30-40)→土合駅(14:50)
【記録】
上野発の臨時快速列車、一村一山号に乗車し、地下70mの新清水トンネル内の土合駅地下ホーム下車。地上までの462段の階段が、この山行の最初の登り。
土合駅で、自家用車のシェイク&ババアと合流。駅舎の向こうの山は白毛門。駅でハーネスを付け、渓流シューズを履く。
湯檜曽川東黒沢の核心の鼻毛の滝。子供のように大はしゃぎのババア。
鼻毛の滝は、ノーザイルで通過した。私とシェイクが右岸側を慎重に登っている間に、ババアは左岸側を猿のようにキャッキャキャッキャ言いながら駆け上がっていった。
東黒沢のちょっとした函を通過。
東黒沢は、ノーザイルで登れる適度な小滝が連続して楽しい。ピークがないのを除けば、1年班レベルの沢としては申し分ない。
東黒沢上部は美しいナメが続く。ミニカウンナイと言ったら言い過ぎか?
宝川のナルミズ沢とウツボキ沢の出合の天場では、ババアが釣りにチャレンジ。
そして焚火。ツエルトも快調だ。さすがにポールは持参した。
ウツボキ沢はあまり記録がない沢だ。当初ナルミズ沢の計画だったが、ババアが下山で夏道を延々とは歩きたくないというので、ウツボキ沢に計画変更した経緯がある。
ウツボキ沢もそれなりに岩盤のきれいな沢だ。しかし、東黒沢があまりにもすばらしく、美しかったので、それと比べるといまいちだ。
ウツボキ沢の源頭部はやぶこぎもなく、明るく開けている。
笠ヶ岳山頂(1852.1m)より、谷川岳(1963.2m)、一ノ倉岳(1974.2m)を望む。一ノ倉岳右下の芝倉沢には一筋の雪渓が残っている。2ヶ月半前に芝倉沢を初の単独行でスキー大滑降したことが思い出される。
(文責:山森 聡)
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鷹ノ巣山(1736.6m)
●2005年7月9日(土) (1ー0)
【ルート】
東日原→(日原川鷹ノ巣谷)→鷹ノ巣山→(夏道)→東日原
【メンバ】
L:山森聡(86入部)、M:田中健太郎(87入部)
(注) 半年遅れの山行報告で恐縮です。
【行程】
7月9日(土) (曇のち雨) 東日原バス停近くの駐車場(8:50)→巳ノ戸橋(9:05)→鷹ノ巣谷Co860m大滝の上(11:15)→稜線上の夏道(15:00)→鷹ノ巣山(15:15-30)→(夏道)→巳ノ戸橋(17:35)→東日原バス停近くの駐車場(17:50)
【記録】
青梅線電車で奥多摩駅に向かい、自家用車のシェイクと合流し、東日原へ向かう。天気は曇りで、山々にはガスがかかっている。奥多摩の山域は、私もシェイクも初めてだ。
このあたりはワサビの栽培が盛んなようだ。鷹ノ巣谷にもかつてはワサビ田が多くあったようだが、現在は廃田となっていた。東日原のバス停の少し手前の唯一の駐車場に車を止め入山。10分ほど車道を歩いて指導標より日原川へ下降。
鷹ノ巣谷出合から、日原川上流方面を見る。後ろは巳ノ戸橋。
鷹ノ巣谷は適度な小滝が連続して、楽しい。Co860mの大滝以外は、ノーザイルで登れる。大滝は念のためザイルを出した。沢登り用に、8mm×40mザイルを、今シーズン購入した。ちなみに肝心の大滝の写真はピンボケで公開できるものがないのが残念。途中のテラスでピッチを分けて、1ピッチ目はシェイク、2ピッチ目は山森がトップをした。
シェイクは、かつてRoomのメーリングリストでも話題になった、秀岳荘特製のフェルト地下足袋だ。首都圏では、横浜のカモシカスポーツで扱っている。ちなみに、山森は渓流シューズ。このあとの、鷹ノ巣谷上部の水が枯れてからの登りは、ちょとした藪こぎもあり、バテバテだった。
山頂はガスガスで残念ながら眺望はゼロ。下山の夏道では雨が降ってきた。ブナの森は不思議なもので、雨音はすごいのに、夏道までは降ってこない。感心しながら雨具も着ずにテクテク歩く。途中でそうも言ってられず、雨具を着て、ヘロヘロになって、暗くなる直前に無事下山。
(文責:山森 聡)
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石狩岳からオッパイ山(1986.2月撮影)
西クマネシリ岳(1635m)、ピリベツ岳(1602m)
冬山一発目で、ダブルアタックしてきた。この山域、冬型気圧配置で晴れるのが良い。
【ルート】
十勝三股→シンノスケ三の沢林道→ピリベツ岳、西クマネシリ岳ダブルアタック
【メンバ】
米山悟(84入部)、斉藤清克(87入部)、野入善史(95入部)
【行 程】
12月24日十勝三股国道(10:30)→シンノスケ三の沢林道(1080m)で小屋がけC1(14:15)・晴れ
12月25日C1(8:30)→西クマとピリベツのコル(10:15-30)→ピリベツ(11:45-12:10)→コル(12:30)→西クマ(14:00-14:15)→C1(15:00-30)→国道(16:30)・晴れ→高曇り
【記 録】
冬型気圧配置バッチリの週末なので、少し遠いがオッパイ山にでかけた。高速道路と三国トンネルのおかげで十勝三股は以前より近くなった。西クマネシリとピリベツは石狩岳方面から見ると並んで実にオッパイだ。谷間の沢からコルに上がって、右と左を両方わしづかみの計画。当初は地図にある夏道の尾根などを考えたがとっくに廃道らしい。それに行ってみて分かるが尾根上は針葉樹の密林で、とてもスキーをとばせる雰囲気ではない。
函館→札幌の前夜発夜行バス。早朝みんなと札幌を出ると、午前のうちには林道のラッセルをしている。雪はスネの下ぐらい。林道は地図にあるあたりまでと思っていたが、その先も谷の中にブル道の様なものが続いている。古い林業作業小屋を更に奥へラッセル。くたびれたあたりでベースキャンプを作る。
塩ホルモンとサイトー
今回もイグルーのつもりだった。しかし積雪70センチだが圧雪すると20センチほどなのでブロックを切るのが難儀だ。倒木を梁にしてタンネの枝を葺き、簡易タンネ小屋を作った(30分ほど)。脇で立ち枯れ木でたき火。定番の塩ホルモン、野入が遠洋航海で仕入れた免税ウイスキーはカラになった。マイナス13度のタンネ小屋は少々スースーして寒かった。しかしこれは中でたき火も出来るし、もう少し研究すれば快適にやれそう。周囲は間伐が必要な放置密林だらけだ。
タンネイグルーの中
寝坊した。晩飯も朝飯もたき火で済ませて出発。火力があるのでかえって早い。ブル道は谷の奥、傾斜が増すあたりまで続いている。この谷は広いし積雪も多く無いし、樹林も密で、雪崩の気配はない。コルまで登り、まずは左のオッパイ、ピリベツへ。
ピリベツ登りの野入。後ろの怪峰はクマネシリ。右は西クマの一部。
ピリベツへの急傾斜は細いところにタンネが多く、雪も新雪でシールが利かず。典型的な12月の準山シール技術鍛錬ルートという感じで、藪をつかみジグを切って突破する。上半分は広くなり、山頂は展望の利くよい山だ。西クマネシリの高まりの左に、クマネシリ岳の怪峰が見える。「道東のジャヌー!」と斎藤は叫ぶが、ジャヌーに加えて興味深いのがその南に延々5キロほど続く真っ平らな尾根だ。これが「道東のギアナ高地!」の風情で、あそこのタンネの森に一泊して「ジャヌー」を登ったら良い山行になりそうだ。クマネシリは高さが西クマにかなわないので無視されることが多いが、このルートからなら、美しいストーリーが出来る。ピリベツの山頂直下100mほどはつかの間の良いスキースロープだ。傾斜あり新雪に沈んで展望も抜群。
ピリベツ山頂の三人
コルから西クマへ。野入は体長悪く先にベースへ下る。山頂下の岩稜帯でアイゼンに変える。ルートは取り付いてみれば何でもない類の急傾斜帯だ。岩の先、細い雪稜を少し登ると、狭くて空に張り出した最高点だ。「ジャヌー」への細くて不快調そうな稜線が続く。午前中は石狩岳やニペソツも見えていたが、もう雪雲に覆われてしまった。しかしここから東はよく晴れている。山域選択の勝利だ。朝は阿寒や、斜里の山も見えていた。
西クマ山頂よりクマジャヌーとギアナ高地
アイゼンをスキーに変えて、天場までの新雪スキーをキャアキャア言って滑る。藪も多少あるが、まあ沢の中はましな方だ。皮登山靴でのスキーだが、滑る前にちょっと足首のひもをきつく閉めれば楽しく滑れる。天場では野入がたき火でお茶を沸かしていてくれた。たたんで下山。林道はクロカン歩きと棒立ち滑りが半々で思いの外早く下れた。暗くなる冬至の宵やみ時、里に向けてタンネの森をシャカシャカ歩く時間は幸福を感じる。
層雲峡の銀泉閣で風呂、上川駅近くのきよしで醤油ラーメンがうまくてびっくり。石狩平野は雪、函館行き夜行バスは雪のため国道経由で発車した。
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日曜日。斎藤と15年ぶりに赤岩へ行った。猛吹雪で目も開かず。便所の風下でアイゼンを付けたが、木々もユサユサ揺れていた。西壁も、四段テラスもあきらめて峠の先で引き返した。日本海側は厳しい。札幌は晴れていた。
函館近くの低いながらもよい山。どちらも記録というほどでもないですが。
9月恵山、10月、川汲の台場山。仕事でいったので静止画はありませんが、良い天気でした。
恵山(618m)
【ルート】
賽の河原駐車場から山頂往復
【行程】
9月28日駐車場(10:30)→山頂(12:00-13:00)→駐車場(14:00)
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晴天
岩崎元朗氏の選んだ新日本百名山のひとつ、恵山の登山会を撮影に行った。新日本百名山は、中高年でも登れる良い山を、と岩崎氏が深田百名山の半分くらいを選びなおした選択だ。今年中に全山登る見込みで全国をまわっている。
恵山は名山ながら沢も、雪のルートも特になく、どうやって登ろうかと思っていたので、ちょうど良い機会だ。賽の河原の駐車場は本州ならばすでに標高2500mの植生だ。黒い実を付けた緑の芝生のガンコウランが一面に生え、その緑が硫黄を含む白い地面との縞々になっている。道は歩きやすく整備されている。噴火口を回り込む急な登りはカラコルムのような岩山、山頂部に着けばまたガンコウランの箱庭のような平地だ。
一行100人という集団登山ながら、岩崎氏はこういう登山には慣れていて、10人以内くらいのグループに分かれて3分は離れて歩きましょうとか、いろいろそれなりの気遣いがある。山頂で岩崎氏選定の日本百名谷、産女川と万滝川の話などをした。函館の山好きの人多数とお知り合いになれた。
100人と分かれたあと、一人の山頂も楽しんだ。三方が海。漁船団が椴法華沖の辺りに白い筋を流してのどかだ。確かに新百名山にふさわしい盛りだくさんの山だ。
函館在住60年以上の知り合いの話では1954年頃、賽の河原周辺に硫黄鉱石を採る飯場があって、小さな露天風呂も作ってあったという。そのころもガンコウランの実が一面になっていたそうだ。
下山して恵山海岸の浜の湯に浸かる。海岸の防波堤に漁師が漁師のために作った、ひと風呂あびるコーナーだ。混浴でお賽銭箱あり。風呂をでると近くで昆布を干していたおばちゃんに真昆布とガゴメ昆布と三石昆布の三つを並べて、違いについてあれこれ話を聞いた。でかいやつを一枚くれた。おばちゃんありがとう。僕と同じタビ靴を履いていた。
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台場山(491m)
【ルート】
川汲峠旧道→山頂往復
【行程】
10月20日旧道を車で峠までそこから山頂往復
紅葉の撮影に行く。函館近くの穴場を幾つか聞いたうちの一つ。台場山は戊辰戦争のとき、榎本軍が森に上陸後、渡島半島東海岸を南下して函館に攻め込む際戦った古戦場で、山頂に台場が築いてあるという。それに加えて今はトンネルが通って整備されている川汲峠の旧道が、電話局の電波塔の管理道路として残っていて、その道も見てみたかった。
借りるのに一週間かかった管理道路の鍵でゲートを開け、旧道を軽自動車で行く。30年ほど前まで現役だった道は、舗装してはあるが細い。中程で、若いクマが逃げていくのに会った。クマは木に登り、上で様子を見ている。撮影することができた。木陰からこちらを伺い、ソロリソロリ木を降りてきて、ちらりとこちらを横目で見て藪に消えるまで40秒ほど。耳が丸く、大きかった。
峠に車を置き、台場山最高点までは笹の伸びた踏みあとを10分ほど登る。山頂は8畳間ほどの四角い土塁が築いてあり、新撰組愛好家による手製の看板などが立ててあった。ここに大砲を担ぎ上げたのか。四方は見晴らしが良く、函館山も遠くに見える。1868年10月、土方歳三もここにいた。日本の内戦は、こんな山岳戦が主体になるのだ。肝心の紅葉はまだ早く、紅い寿種もあまりなくヤマウルシの紅を撮って帰った。
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3連休に南日高の沢を乗っ越す計画だったが、雨に降られてヌビナイの往復だけに変更した。
今回は携帯電話のカメラ機能で撮影したが、画像は鮮明でバッチリだ。
【予定のコース】
ヌビナイ川右股→ソエマツ岳→中の川
【メンバー】
北川徹(山スキーOB)、卜部浩一(水産ワンゲルOB)、野入善史(95年入部)、伊藤紀貴(山スキーOB)、奈良靖(山スキーOB)
【行程】
9/16 大樹町カムイコタンC0
9/17 C0 → ヌビナイ川林道カーデポ地点 (8:00) → conta507m二股 (9:35ー10:00) → conta655m引き返し地点 (11:50ー12:25) → conta507m二股 (13:30) C1
9/18 C1 (5:00/7:40) → クマの沢川出会い (9:30ー10:00) → カーデポ地点下山 (10:10)→龍月食堂(大樹町)で解散!
ヌビナイ川の釜滝の連続。雨が降る前にちゃっかり写真撮ってきました。増水したら苦労するだろう。
函が連続するが中を泳いで通過できないものは捲き道がついている。
花崗岩?に流れる水がエメラルドブルーで気持ちがいい。
タヌキかなんだかの貯め糞。
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●2005年 9月
ザイルを出さない小滝が連続する上流部。
雨でちょん切れた三連休、一日だけ道南・狩場山周辺で登りました。
【ルート】
利別目名川からメップ岳(1147m)往復
【メンバ】
斉藤清克(87年入部)、梶川耕司(88年入部)、米山悟(84年入部)
【行程】
2005年9月19日
目名川林道ゲート(7:00)→標高330m二股で入渓(8:00)→メップ岳(11:20-50)→標高330二股(15:30)→ゲート(16:10)・曇りガスのち快晴
秋の三連休の真ん中が雨で、日高の計画が中止に。最終日に日帰りでオコツナイ沢を計画しなおして島牧道の駅に前夜泊したが、翌朝河口での増水ぶりをみて断念、それでメップ岳南西面の利別目名川になった。ここの五万図を誰も持っていなかったのでコンタラインが100m幅くらいの道路マップ(20万図)をコンビニで拡大コピーして持っていく。
林道の柵から一時間弱歩くと標高330二股が見えた。水が多い。右股の本流を行く。しばらくは増水で河原が無く歩きにくいが、真っ白いナメや手頃な滝が次々出てきて、アタリの沢だ。
20m弱の滝。右岸にホールドあり。最下部はウオータースライダー。
全体で大きめの滝は4本。8m、8m、20m弱、15m弱という感じで、中二つは連続している。ザイルを出したのは後ろの二つ。最後のチムニーの滝はシャワーしながらの快適登りだ。気温も高く、果敢に水流を行く。上に行くほどガスが濃い。全体に沢底近くに薮が無く、渓相は明るい。厳頭は急な滝が連続しているようなハシゴ登りで薮に突入した。水の多い北東方向へと選んで登ってきて、ほぼ山頂に当たった。しかし山頂前の太めのササの薮こぎはなかなかグレードが高い。
チムニーの滝。最後までしぶきの中!
山頂は高い木もなく、狩場でも見えれば良いのだが視界は50mほどだ。持っていた隣の地図のカスベ岳との中間尾根の下部には夏道記号が付いていたので、これはメップへの道があるのか?と期待したが、その気配は無し(後に地図を見るとその道は山へは登らず北へ抜けていた・・・)。
道路マップを拡大コピーした地図を穴が空くほど見て地図読みする。4級クラスの薮の中。
下山は稜線を西へ薮こぎして目名一の沢を降りたいと思ったが、この稜線の薮こぎがきつく、視界も効かないのでしばらく行ってあっさり諦めた。元の沢の登りよりもやや西よりを降りたが、全体に雪崩で磨かれた草付きスラブ状の急斜面だ。フェルト底ジカタビが滑るので足で下れず、尻セードでおりた。傾斜、摩擦ともちょうど具合が良かった。こういう荒ワザには、ベトナムズボンが欠かせない。しかし道路マップでもここまで読めるのが意外や凄い。おそらく標高730二股で元の沢に戻った。
チムニーの滝を懸垂。このころやっと晴れてきた。
ザイル出した滝二つを懸垂、他はクライムダウン。支点は残地ハーケン。やがて秋らしい快晴になり、源頭部を眺めれば、この谷は稜線近くだけ薮が濃く、側面は雪崩に磨かれた草付きスラブが多い、谷川岳前衛の沢のような雰囲気だ。朝よりも水が引いた下流部を歩き、緑に覆われた下山林道をテクテク帰る、西日が眩しい。路傍には秋らしい小さな赤い花が咲いていた。転戦に次ぐ転戦ながら、独立未踏峰を良いルートから登頂して、皆満足した。
フェルジカで挟んでしまった山野草。図鑑によれば「継子の尻拭い」という名らしい。なんで?
北檜山温泉の風呂上がりに、秋空に映える狩場とカスベとメップを見た。カスベはオプタテシケのように両肩を持ち、目を引く。帰りにみんなで八雲のキンタを訪ねた。9年ぶりか、全く変わらず。山スキーの北川君も呼んでみんなで焼き肉をゴッツアンになった。キンタサマありがとう。函館行き最終特急に乗って帰る。
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