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35.山の隣人 長尾宏也(ながおひろや)/1935/竹村書店/248頁


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箱と表紙
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長尾宏也(1904〜?)登山家、随筆家
 岡山県出身、青山学院に学ぶ。同校山岳部長であった別所梅之助()の薫陶を受ける。北海道から北ア、南ア、朝鮮の山々など、幅広く歩き、「旅にしあれば」、「山の隣人郷山風物詩」など著書多数。勤め人生活の後、昭和9年霧ヶ峰に「ヒュッテ霧ヶ峰」を建設する。山の中で暮らし、雑念を払い、自らの思索に耽るのが第一の目的であった。ここで作家、詩人や武田久吉、深田久弥、尾崎喜八らの親交を得る。ヒュッテで昭和10年夏に深田久弥らによって開かれた「霧ヶ峰山の会」は、多くの著名人を集め、楽しい有意義な山の集いであったという(岡茂雄「炉辺山話」)。惜しいことにヒュッテは、昭和12年に失火により消失した。

内容
 中川一政の装丁で本文中の木版画が味わいを深めている。深田久弥の序文で、15編の随筆からなる。深田久弥は序文で著者を次のように紹介している。
「敏感で軽捷で疲れを知らなくて毛物の匂いさえしそうだ。けれども火を囲んで遅くまで話に夜を更かす時の君は、つつましく繊細な感情を持った近代人だ。」
 そして本書について、
「こんな本は長尾君のやうな特異な人でなくては書けない。近代の複雑な感情に生きながら素朴な野性を失わずに居る君なればこそ、このような精到敏感な観察ができるのだ」
と書いている。
 「山の隣人」とは、森と草原と渓川とに彩られた山々に生きているもの、そこでなければ生きられないものすべてのことである。クマもカモシカもキツネも、ワシも雷鳥もキジも、そして山の人や、池や石や木も山の隣人達である。「躯にも魂にも山の気の沁みこんだ人」(深田久弥序)が、この隣人達を愛惜の念を持って描いている。

山岳館所有の関連蔵書
日本山岳風土記/長尾宏也編集代表/1959/宝文堂
炉辺山話/岡茂雄/1976/実業之日本社

:別所梅之助(1871-1945)
東京生れ、東京英和学校(現青山学院)神学科卒。同校教授、同校初代山岳部長、牧師。山の名文家として知られ、「山のしずく」、「霧の王国」などの著作がある。
 
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山の絵本/尾崎喜八/1935

 
 
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