現役の報告・ 2009年10月15日 (木)
【南日高】野塚〜オムシャ〜十勝〜楽古 報告
【年月日】2009年8月8−11日(4−0)
【ルート】野塚岳北面沢〜野塚岳南東面沢〜オムシャヌプリ北面沢〜オムシャヌプリ南面沢〜十勝岳北西面直登沢〜十勝岳〜楽古岳〜楽古山荘
【メンバー】L平塚(6 AL田中省吾(3 M井ノ上 岡戸(1
【ルート】野塚岳北面沢〜野塚岳南東面沢〜オムシャヌプリ北面沢〜オムシャヌプリ南面沢〜十勝岳北西面直登沢〜十勝岳〜楽古岳〜楽古山荘
【メンバー】L平塚(6 AL田中省吾(3 M井ノ上 岡戸(1
<天気>
小笠原高気圧の張り出しに恵まれ、4日間とも快晴。稜線上でたびたびガスがかかることがあるぐらいだった。Lの人徳。
<時間とルート>
1日目 野塚トンネル北口発10:40→野塚平13:10→野塚ピーク13:30-50
→野塚南コル=C1 14:20
野塚トンネル北口駐車場より、ポン三の沢川Co580入渓。野塚平(野塚西コル)に上がる北面沢を登る。Co800ぐらいまで開けた河原。Co900あたり滑の小滝や段差が連続。どれも簡単に登れる。
最初の方の5mぐらいのFで一応ゴボウ用にザイルを出したが、結局誰も使わず。その後もちょくちょく滑の小滝があるがどれも問題なく直登できる。ちょっと藪漕いで野塚平へ。
コルよりピーク側の斜面が草原になっていて、ピークまでさくさく歩ける。ピークから野塚南コルCo1150におり、C1。田中宏は例会で稜線泊はやめたほうが良いとうるさかったが、なかなかどうして、快適なテン場。夕方にはガスが晴れ、南日高が見渡せる。
2日目 C1発4:40→Co570二股8:00-20→オムシャコル12:20→オムシャ西峰12:40-55→再びコル13:10-20→Co610二股=C2 14:50
C1から東へ降り、野塚川へ。ちょっと藪をこぐと、急な砂の斜面。脇のブッシュつかんで降りていく。Co750二股まで滑Fが3つほど、一つは10mぐらいでab、ALのみc.d.、他は5mぐらいでc.d.。Co750二股を過ぎると、3〜10mぐらいのFが6,7個出てくる。一回だけab、残置ハーケン。これもALのみc.d.。他は全てc.d.。水にドボンするのもあった。Co600が近くなると泊まれそうな開けた河原になってくる。Co570二股は快適そうなテン場。魚も釣れるとの噂。
ここからオムシャコル(東峰西峰間のコル)にあがる沢を登る。三段の緩い滑滝から始まり、Fが連続。ほとんど簡単に直登できる。ザイルを出したのは3回。12mFとCo680二段15mのFと、その後にある15mぐらいのF。3つ目のは、釜が思ったより深く、泳いで取り付く。意外と取り付きにくかったのでゴボウ用にザイルを張って左岸を登り、上部はブッシュの中を登った。他にRCCボルトから伸びた残置シュリンゲをつかんで登った滝があった。Co960に樋状のF、ルンゼ使い捲く。
続いて、緩めの20mナメF、簡単に登れる。それを越えるとナメが連続。上部、コル付近のガレまで見通せて非常に美しい。ガレを登ってオムシャコルに出る。荷物デポして西峰At.後、コルから踏み跡を辿り南に降りて上二股の沢に下りる沢へ。
ひたすらガレ。上部で少し沢が顔を出し、ちょっとしたc.d.になったが前向いてできる程度。なるほど、移動には速いし便利だが、沢とも言えずくそおもしろくもない所だ。上二股沢に出合った所でC2。魚はいなかった。ALが下流をちょっと見に行ったが、林道は見つけられず。もっと下ったらあるんだろう。踏み跡は豊富。
3日目 C2発 5:00→Co780二股 5:50→十勝9:15-40→Co1070コル=C3
C2から十勝岳北西面直登沢を登る。踏み跡が豊富で人臭い沢。Co700ぐらいまで泊まれそうな所がいくつかあった。何度か伏流する河原を歩き、o740の二股を右へ、780の二股も右へ入る。ちょっと行き小滝が出てくると、その後また簡単なFが連続。Co900ぐらいの15m樋状のFは、まいたら簡単そうだったが、おもしろそうなので水流を直登。ALだけ左岸まき、他はザイル出し直登。そのFを越えるとナメが続く。急になって滝のようになっている所もいくつか。一つ右岸泥壁を捲いた所はちょっと怖かった。他はサクサク登る。
Co1050(五万図で見るとCo1070ぐらいに見える。ネットによると50)三股はきれいな三股。ここで水を汲み、左股のガレをひたすら詰める。上部は鹿道だか踏み跡だかを辿っていたら、左岸の小尾根に乗る。うざい灌木をかき分けながら稜線へ。ピーク南西すぐ下に出て、稜線の踏み跡を辿りピークまで。ピーク南東直下には一張りぶんのテン場があった。 ピークからは藪漕ぎで目指すは楽古。Co1360ぐらいまでは明瞭な踏み跡があったが、そこから先は途切れがち。藪はそんなに濃くないが、灌木がうざいなどで歩きにくい。折からの暑さでパーティ全体の動きも鈍る。そのうちMの一人が遅れるようになり、時間がかかる十勝・楽古間の最低コル(Co1070のコル)まで3時間もかかってしい、暑いし皆疲れているのでここで泊まることにする。Lがコルからメナシュンに下って水を取りに行く。この沢はガレていたが、Co800ぐらいで流れ込みから水を汲めた。往復2h弱。夜には笛をピーピー鳴らし鹿と会話。
4日目 C3発 5:00→楽古 9:30-10:00→山荘12:10→町道の橋14:10
C3から再び藪漕ぎへ。相変わらず踏み跡は途切れがちだが、昨日より歩きやすい稜線になった。暑さもなく順調に1285と楽古のコルに。しかしここからMの一人の動きがスローモーション化し、また時間がかかる。連日の疲れに加え、慣れない藪こぎに苦戦している模様だった。楽古のCo1400の肩から夏道に出て、ようやくの楽古ピーク。
あとは夏道で山荘まで降りる。山荘からLだけ車回収に行こうとしたら、林道が落石でふさがれていて通行止めになっていた。ギャース!結局全員で林道を歩く。メナシュンのCo190にある橋の所で、釣りに来た親切なおじさんの車に乗せてもらい、車回収して下山。(余談:車は回収途中にパンクし、橋付近で待機していた3人を7時間近く待たせることになった。3人は怪しげな物音とうなり声を聞いたといって、熊だ熊だと怯えながら待っていた。)
<この山域の沢に関して>
滝は多いが簡単なものがほとんど。2年班で行くには物足りないし、今回のように1年生に滝登りを多く体験させたいという場合には良いだろう。アプローチも便利だし、藪こぎもない。オムシャの北面直登はきれいで滝も多く良い沢であった。
計画全体を考えると、もう少し1年生を頑張らせてニオベツ川野塚南面直登沢から入山しても良かったと思う。ただ上部で崩落があったらしく、山谷に書いているルートではなく、Co920二股から右股を詰めるので注意が必要だ。今回のルートを少し変えて、十勝〜楽古を藪漕ぎではなくメナシュンを上り下りしたら、5〜6日の1年班メインとして結構良いと思った。Roomではあまり行っていない山域だが、もっと活用しても良い。
小笠原高気圧の張り出しに恵まれ、4日間とも快晴。稜線上でたびたびガスがかかることがあるぐらいだった。Lの人徳。
<時間とルート>
1日目 野塚トンネル北口発10:40→野塚平13:10→野塚ピーク13:30-50
→野塚南コル=C1 14:20
野塚トンネル北口駐車場より、ポン三の沢川Co580入渓。野塚平(野塚西コル)に上がる北面沢を登る。Co800ぐらいまで開けた河原。Co900あたり滑の小滝や段差が連続。どれも簡単に登れる。
最初の方の5mぐらいのFで一応ゴボウ用にザイルを出したが、結局誰も使わず。その後もちょくちょく滑の小滝があるがどれも問題なく直登できる。ちょっと藪漕いで野塚平へ。
コルよりピーク側の斜面が草原になっていて、ピークまでさくさく歩ける。ピークから野塚南コルCo1150におり、C1。田中宏は例会で稜線泊はやめたほうが良いとうるさかったが、なかなかどうして、快適なテン場。夕方にはガスが晴れ、南日高が見渡せる。
2日目 C1発4:40→Co570二股8:00-20→オムシャコル12:20→オムシャ西峰12:40-55→再びコル13:10-20→Co610二股=C2 14:50
C1から東へ降り、野塚川へ。ちょっと藪をこぐと、急な砂の斜面。脇のブッシュつかんで降りていく。Co750二股まで滑Fが3つほど、一つは10mぐらいでab、ALのみc.d.、他は5mぐらいでc.d.。Co750二股を過ぎると、3〜10mぐらいのFが6,7個出てくる。一回だけab、残置ハーケン。これもALのみc.d.。他は全てc.d.。水にドボンするのもあった。Co600が近くなると泊まれそうな開けた河原になってくる。Co570二股は快適そうなテン場。魚も釣れるとの噂。
ここからオムシャコル(東峰西峰間のコル)にあがる沢を登る。三段の緩い滑滝から始まり、Fが連続。ほとんど簡単に直登できる。ザイルを出したのは3回。12mFとCo680二段15mのFと、その後にある15mぐらいのF。3つ目のは、釜が思ったより深く、泳いで取り付く。意外と取り付きにくかったのでゴボウ用にザイルを張って左岸を登り、上部はブッシュの中を登った。他にRCCボルトから伸びた残置シュリンゲをつかんで登った滝があった。Co960に樋状のF、ルンゼ使い捲く。
続いて、緩めの20mナメF、簡単に登れる。それを越えるとナメが連続。上部、コル付近のガレまで見通せて非常に美しい。ガレを登ってオムシャコルに出る。荷物デポして西峰At.後、コルから踏み跡を辿り南に降りて上二股の沢に下りる沢へ。
ひたすらガレ。上部で少し沢が顔を出し、ちょっとしたc.d.になったが前向いてできる程度。なるほど、移動には速いし便利だが、沢とも言えずくそおもしろくもない所だ。上二股沢に出合った所でC2。魚はいなかった。ALが下流をちょっと見に行ったが、林道は見つけられず。もっと下ったらあるんだろう。踏み跡は豊富。
3日目 C2発 5:00→Co780二股 5:50→十勝9:15-40→Co1070コル=C3
C2から十勝岳北西面直登沢を登る。踏み跡が豊富で人臭い沢。Co700ぐらいまで泊まれそうな所がいくつかあった。何度か伏流する河原を歩き、o740の二股を右へ、780の二股も右へ入る。ちょっと行き小滝が出てくると、その後また簡単なFが連続。Co900ぐらいの15m樋状のFは、まいたら簡単そうだったが、おもしろそうなので水流を直登。ALだけ左岸まき、他はザイル出し直登。そのFを越えるとナメが続く。急になって滝のようになっている所もいくつか。一つ右岸泥壁を捲いた所はちょっと怖かった。他はサクサク登る。
Co1050(五万図で見るとCo1070ぐらいに見える。ネットによると50)三股はきれいな三股。ここで水を汲み、左股のガレをひたすら詰める。上部は鹿道だか踏み跡だかを辿っていたら、左岸の小尾根に乗る。うざい灌木をかき分けながら稜線へ。ピーク南西すぐ下に出て、稜線の踏み跡を辿りピークまで。ピーク南東直下には一張りぶんのテン場があった。 ピークからは藪漕ぎで目指すは楽古。Co1360ぐらいまでは明瞭な踏み跡があったが、そこから先は途切れがち。藪はそんなに濃くないが、灌木がうざいなどで歩きにくい。折からの暑さでパーティ全体の動きも鈍る。そのうちMの一人が遅れるようになり、時間がかかる十勝・楽古間の最低コル(Co1070のコル)まで3時間もかかってしい、暑いし皆疲れているのでここで泊まることにする。Lがコルからメナシュンに下って水を取りに行く。この沢はガレていたが、Co800ぐらいで流れ込みから水を汲めた。往復2h弱。夜には笛をピーピー鳴らし鹿と会話。
4日目 C3発 5:00→楽古 9:30-10:00→山荘12:10→町道の橋14:10
C3から再び藪漕ぎへ。相変わらず踏み跡は途切れがちだが、昨日より歩きやすい稜線になった。暑さもなく順調に1285と楽古のコルに。しかしここからMの一人の動きがスローモーション化し、また時間がかかる。連日の疲れに加え、慣れない藪こぎに苦戦している模様だった。楽古のCo1400の肩から夏道に出て、ようやくの楽古ピーク。
あとは夏道で山荘まで降りる。山荘からLだけ車回収に行こうとしたら、林道が落石でふさがれていて通行止めになっていた。ギャース!結局全員で林道を歩く。メナシュンのCo190にある橋の所で、釣りに来た親切なおじさんの車に乗せてもらい、車回収して下山。(余談:車は回収途中にパンクし、橋付近で待機していた3人を7時間近く待たせることになった。3人は怪しげな物音とうなり声を聞いたといって、熊だ熊だと怯えながら待っていた。)
<この山域の沢に関して>
滝は多いが簡単なものがほとんど。2年班で行くには物足りないし、今回のように1年生に滝登りを多く体験させたいという場合には良いだろう。アプローチも便利だし、藪こぎもない。オムシャの北面直登はきれいで滝も多く良い沢であった。
計画全体を考えると、もう少し1年生を頑張らせてニオベツ川野塚南面直登沢から入山しても良かったと思う。ただ上部で崩落があったらしく、山谷に書いているルートではなく、Co920二股から右股を詰めるので注意が必要だ。今回のルートを少し変えて、十勝〜楽古を藪漕ぎではなくメナシュンを上り下りしたら、5〜6日の1年班メインとして結構良いと思った。Roomではあまり行っていない山域だが、もっと活用しても良い。
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