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現役の報告・ 2006年4月25日 (火)

春メイン 芦別岳直下雪崩引き返し
3月5〜7日(2ー1)
 春メイン 芦別岳直下雪崩引き返し
L中島(3 AL寺尾 平塚(2 M1海太(1

image

尾根がスカイライン手前で斜面になっているところで雪崩発生。

<時間とルート>
1日日 曇り後雪 林道(6:15)半面山=C1(12:05)
紅葉川沿いの林道に車をとめて出発する。・626付近までブル道が伸びていたためにそれを利用していく。Co1000〜1200の間は北側にセッピが出ている。半面山直下は白くてちょっと怖い。熊の沢の源頭にてイグルーを作り、C1。所要時間は3h。
2日目 低気圧通過のため停滞。
3日目 ガス後快晴 C1(6:15)芦別岳直下引き返し(8:40)車(14:20)
雲峰への登りは木を伝って屏風岩とのコルを経由して上がる。雲峰を過ぎたコルからシートラ。雲峰〜芦別間は北側にセッピ。Co1680付近で雪崩発生(詳細は別紙参照)、3人流される。ルート上はどこも危険と判断し引き返し。後は登ってきた尾根の不快な雪の上をスキーで滑って下山。
<パーティ>春メイン
Ls:雪崩判断ミス
M1:ラッセルがんばった、地図読みもがんばった。諸動作はまだ遅い

場所)芦別岳北東尾根Co1680(トラバース開始箇所のすぐ手前)

状況)ラッセルが大変で、すぐ左手側に小尾根が見えて、そこに上がろうという意見が出たが、弱層テスト(ハンドテスト)の結果が、15、30、50にひじの強さで崩れる層があるというものであったために、トラバースは危険であり、すぐそこに行けば岩やブッシュも出ているということで北東尾根を行けるところ(岩やブッシュが確認できた場所)まで直登して行く方針をとる。右手側はユーフレ沢源頭が近い。斜面の傾斜は30から40度になっていく感じ。順番は平塚、中島、佐藤、寺尾、全員固まっていく。ラッセルはふかふかではないがズボズボする感じでふとももくらい。直登していたが、ところどころ難しくなった箇所は小さくジグ(3,4歩分)を切って登る。あと数メートルで岩の出ている少しだけ平になっている箇所に平塚が到達するというところで平塚後方の雪面(横幅10メートル、縦幅20メートル)がドンと音をたてて、上部から中島、佐藤、寺尾を乗せたまま動き出し、下へ30メートル流れ出す。ふかふかの雪ではなく締まったブロック状の雪として一緒に流れていた。中島、佐藤は10メートル、寺尾は20メートル下まで落ちる。中島、佐藤は足元の雪面ごと下に滑っていくように感じて回転後すべり面の上で滑落停止の要領で止まり、寺尾は雪崩れた層に巻き込まれて雪とともに流され傾斜が緩くなったところで立つ。発生後は皆の無事を確認した後、写真を撮って、まっすぐ緩やかなところまで戻る。デブリは傾斜が30度のところくらいで止まっていた。今回の雪崩は、面発生表層雪崩であり、入山前の連日の暖かい日に弱層が形成され、その上に吹き溜まった雪が雪崩れたものと思われる。
反省点)・パーティーが離れずに固まっており、斜面に大きな負荷をかけてしまっていた点。安全に待てる場所が近くに無かったため離れずに行ってしまったが、もっと雪崩を警戒して離れるべきだった。また、固まっていくということにより、パーティーが全滅する恐れがあったということについて考えが足りていなかった。
・硬い斜面なのにスコップを使わずにハンドテストで対応してしまった。そのために正確に掘り出すことができずに適当になってしまった。
・傾斜とラッセルがきつかったために小さくジグを切ってしまった。斜面への影響を考えると、時間がかかってでも直登を順守すべきだったかもしれない。また、先頭のメンバーが疲れているのなら交代すべきだった。
・天気周期によりその日しかのっこしの機会がなかったことから、少なからず焦りが生まれていた。
今後)
今までの雪崩に対する基準が甘かったことをしっかりと認識し、慎重に行動するように注意する。また、検討段階においても弱層テストの判断や過去の事故例等の具体的な指摘を怠らないようにする。冬の講座の際は芦別パーティーで雪崩に関してより詳しく調べ、講座を開こうと思う。


  • コメント (2)

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コメント一覧
naoki   投稿日時 2006-5-7 20:02
大変でしたね。
こういう事故の記録はワンゲルと山スキーにもしっかりと報告を渡して情報を共有してあげてくださいね。もうやってるかな。
ところでこの写真の破断面が件の雪崩じゃないよね??本谷側まで落ちてるし。写真に色線でマークしてくれたら分かりやすいです。
あと,破断面の厚さと雪質が分かりません。ある程度の厚さの固い層の上にラッセルのズボズボの雪があって全部流れたのでしょうか??
米山   投稿日時 2006-4-27 0:08
計画は不明ですが、芦別→夕張への縦走だったのでしょうか。この斜面は過去にも何度か雪崩れの記録があります。状態が悪いとメイン山行そのものが門前払いになってしまう可能性のある計画ですね。鉢盛山の南斜面も状態によってはお手上げだし。そのリスクを減らすには、もう少し遅い時期の入山が無難かもしれません。僕の場合は4月になってからの入山でした。新道の尾根以外にも良いアプローチがあればいいのですが。反省点は書いてあるとおりだとおもいます。こうした記録は積極的に公開していくと良いと思います。失敗の積み重ねこそ身になるもので、より多くの人が人の失敗を知って成長できればそれに越したことはない。
 
 
 
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