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  • 21年03月22日
    Re: 【中部日高】ナナシ沢1823m峰南面直登沢→コイボクシュシビチャリ川...北陵高校山岳部OB
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    Re: これまでの部報紹介・3号(1931)上/(米山悟1984年入部)...佐々木惠彦
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    Re: ペテガリ冬季初登・72年前の今村さんのゲートル  米山悟(1984年入部)...やまね
  • 16年07月28日
    Re: 暮しの手帖96 特集戦争中の暮しの記録 1968 うちにありました...米山
  • 16年07月28日
    Re: 暮しの手帖96 特集戦争中の暮しの記録 1968 うちにありました...さわがき
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  • 16年06月17日
    Re: 道新に今村昌耕会員の記事...AACH
  • 15年12月22日
    Re: おくやみ・谷口けい 米山悟(1984年入部)やま...すぎやま もちやす
  • 14年12月09日
    Re: 【書評】アルピニズムと死 山野井泰史 2014.11(米山悟1984年入部)...まっちゃん
  • 14年10月25日
    Re: 【読書感想】七帝柔道記 米山悟(1984年入部)...米山

書評・出版・ 2009年5月27日 (水)

大滑降への50年
三浦敬三
実業之日本社
1970
三浦敬三が息子、雄一郎のエベレスト滑降の年に書いた、二人の自伝。三浦親子関連の近年の本は長生きイキイキの秘訣みたいな題のばかりで、違う人向け本のようだ。山登り人として三浦親子のなんたるかを知るにはこれが一番の一冊ではないだろうか。敬三さんの放つ魅力が分かった。この人は西堀栄三郎とか、明治生まれの染め物職人だった僕の祖父を思わせる。そして三浦親子を生み出したのが八甲田だったということがわかる。読後は八甲田を滑る気分が随分違う。

書評・出版・ 2009年4月6日 (月)


俺は沢ヤだ!
成瀬陽一
東京新聞出版局(2009/3)
1429円

日本の沢、世界の沢を登り込んできた成瀬陽一(充血海綿体)の自伝本。岳人誌で連載されていたころから腹を抱えて笑いながら読んでいたが待望の単行本化。成瀬さんは天然少年仙人のような、世界でも指折りのトップ沢クライマー。これほどの文章の書き手とは失礼ながら存じ上げませんでした。沢を歩きに歩き、登りに登るうち、ことばは脳内に昇華するのでしょう。沢に魅入られるという天才を持ち、少々変態気味の笑えるエスプリのあるあたり、「のだめカンタービレ(漫画のほう)」くらい面白いと思いマス。お勧めデス。このすごい表紙写真は松原(1990入部)撮影の称名川ザクロ谷。水の色、苔壁の造形、光の加減、宗教画のよう。バッハの平均律クラヴィーアが聞こえて来そう。

書評・出版・ 2008年12月23日 (火)

原真(1956入部)の初期の著書、「北壁に死す」が、今月「北壁に消えた青春」として再び出版された。(Amazon

1961年4月、21歳で鹿島槍北壁で遭難死した弟、原武の遺稿集。事故から47年経ってもあせない、山を真剣に考える若者の手記。遺稿集本文は原武の名古屋大山岳部4年目の春までの山行記録と片思いの恋の記録。日記から1960年代の青春を追想する。山と恋について切々と書き記す個人的な日記。こんな大変なものを出版しても良いものかと2008年の人は思うかもしれない。が、そこが原真一家の凄いところだとつくづく思う。序文は深田久弥。

書評・出版・ 2008年3月14日 (金)

秘境西域八年の潜行(上、中、下)
中公文庫1990
980円、1100円、1200円
(現在は「秘境西域八年の潜行 抄」中公文庫BIBLIO 1000円)


西川一三(かずみ)が死んだ。

先月2月7日、89歳。戦争中、興亜義塾生を経て、モンゴル僧に扮した諜報員として鎖国中のチベットに潜入、戦争が終わるまで(終わっても)生還するためチベットを彷徨った。むかし満州、モンゴル、トルキスタン、チベットと手を結び、シナを背後から包囲する「ツラン民族圏構想」というのがあった。大戦期(昭和18年)のチベットは中国(国民党政権や共産党)からも独立していて謎のエリア。そんなところへ手ぶらででかけて8年も。しかも後半6年は敗戦のため生き延びるための徒歩旅行だ。この体験の凄さは本を読まなきゃわからない。

書評・出版・ 2008年2月28日 (木)

真の登山家は真の彷徨者である(マンメリー)。山岳部員ならわかる、旅の名作三本の紹介。

●ジャックロンドン放浪記
●チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記
●ダブ号の冒険


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●ジャックロンドン放浪記
小学館地球人ライブラリー14(1995.4)
ジャック・ロンドン著、川本三郎訳

犬やオオカミが主人公の小説「ホワイト・ファンク」や「荒野の呼び声」の著者ジャック・ロンドンは、16歳のころ、アメリカの大陸横断鉄道をタダ乗りして渡り歩く放浪者「ホーボー」だった。19世紀末アメリカの、ならず者は殺しても良いという雰囲気。鉄道員に放り出されては裏をかき、放浪罪でデカにつかまればムショ暮らしもする。文無し、毛布無しで酷寒の列車の連結部に隠れて旅、見知らぬ町で智恵と機転で食べ物にありつく青春放浪記だ。手ぶらの人間の、磨けるだけ磨ききった生存性能に憧れた。

犬が主人公の「荒野の呼び声」は、当然ほとんどセリフ無しの小説だがすこぶる良い。こうしたら、こうなった。こうだからだ。といった、淡々としているのに引き込まれる書きっぷりの原点をホーボー経験に見た。100年前の世界は何もかも野放しでおもしろい。



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●チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記
エルネスト・チェ ゲバラ (著),棚橋 加奈江 (翻訳)
現代企画室; 増補新版版 (2004/09)

1956年キューバ革命でカストロと知り合う5年前、医学生時代23歳のゲバラが故郷アルゼンチンからチリ、ペルー、ボリビア、コロンビアと、始めはオートバイで、それがポンコツで動かなくなってからはヒッチと密航で旅をする旅行記。あのかっこいいゲバラにそんな青春があったなんて。伝説の革命家の印象とはほど遠い、いかにせびって食べ物と寝床とできればワインをいただけるかという貧乏旅行テクニックが披露されている。人生に必要なものはすべて旅から学んだというゲバラ。1950年代の南米各地の様子も語られていて興味深い。今も大差が無いのだろう。合衆国の植民地体勢に刃向かって殺されたゲバラは21世紀的にはオサマ・ビン・ラーディンと同じだろう。オサマも学生時代に中東大旅行なんかしているだろうか。

ただしこの本、原文に忠実に訳したのだろうが、日本語としては非常に読みにくい訳だ。



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●ダブ号の冒険
小学館地球人ライブラリー14(1995.6)
ロビン・リー・グレアム著、田中融二訳

1965年、16歳のロビン少年の5年をかけた単独ヨット世界一周の記録。各地でのとけ込みようが旅行記として良い。冒険モノとして読み始めたが、フィジーで出会った少女パティとの恋愛が冒険の展開も読者の行き先も変えていってしまった。パティがヨットの寄港先に先回りして迎えてくれる。航海の孤独を10代の若さで耐え抜いたロビン。パティ無くして航海は貫徹できなかったろう。全編に、世界や人生にたいし共感する思想があふれている。うなずきながらの読書だ。16歳は世界を知るのに十分な年齢だ。

解説を書いている今給黎教子さんは僕と同年代のヨット家だ。91年に単独無寄港世界一周をやった。この人は子供の時「ダブ号」を読んでヨット道に入ったらしい。計画を遂行するまでの教子さんの気持ちの揺れがよく分かる気がする。

書評・出版・ 2007年12月8日 (土)


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先週の80周年記念会で配られた力作です。山岳部以前のスキー部時代、1919年(大正8年)からの貴重な写真が338点。2005年から始められた山岳部画像アーカイブス事業では、埋もれたOBの写真を収集してきました。将来は8000点強が会員に閲覧出来るようになるとのこと。ひとまずインクジェットの手作りプリントではありますが、なかなかの出来です。画像収集整理、人物、場所を同定してのキャプション入力と、中村晴彦OB始め関係者の苦労の賜物であります。二年前にでた「目で見る日本登山史(山と渓谷社)」北大山岳部版という感じです。

書評・出版・ 2007年10月10日 (水)


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20年前、優れた処女作「大いなる山大いなる谷」で、あしたのジョーみたいに「山で真っ白になりたいんだ!」と、山への白熱の情熱を記録した志水哲也氏。今は独自の登山ガイド、そして5年前からは写真家として、とことん黒部川に向き合っている。日本各地の凄い滝の写真集。こんな滝を見たことある人には、ゴクリ生唾、何処のラインを行けるのかと。見たことのない人は・・・、どんな感想持つのだろうか?
山と渓谷社/3600円/2007.9.5/A4変形(今なら3000円だそうです)

書評・出版・ 2007年10月2日 (火)


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海外溯行研究
台湾の谷(1963〜1993)
2007海外溯行同人No.1


溯行流程40キロ、溯行日数一週間、高度差3500m、両岸高さ数百mの函、大理石の豪快な滝、釜、滝、釜。こんな沢登りが日本でできるだろうか。未知の沢、凄い沢を追い求めて、ついに台湾にはまった、全国の沢キチたちの会、海外溯行同人の記念すべき報告書第一号である。沢が好きなら、読むべし。

書評・出版・ 2007年6月12日 (火)


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『ganさんが遡行(ゆく)北海道沢登り三昧』

岩村和彦著 /共同文化社

全26ルート 初級中級
2100円
昨年夏に紹介した道内沢登り記録集の続編。今回も26本。山域は、I.道央積丹増毛夕張、II.日高、III.道南に絞っている。

ルートはすべて初級者向けである。しかし、これは経験者向けの本でもある。それは、地形図を見てこれはとあてを付け、情報無しで、現地で確かめた沢が沢山盛り込んであるからだ。この過程こそ経験者が共感する楽しみではなかろうか。


書評・出版・ 2007年2月5日 (月)


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書評・凍れるいのち 川嶋康男
柏艪社2006.12

1962年暮れからの大雪山で、北海道学芸大学函館校(現・道教大函館校)山岳部が遭難した。10人遭難、リーダー1人のみ生還。北海道山岳史上最悪の事故だった。これまで報告書以来語らなかったリーダー野呂幸司の45年経てのインタビューを元に野呂のその後の人生を含めたノンフィクション。巻頭カラー写真の市根井さんが野呂氏の同期とは初めて知った。


 
 
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